（右から）徳元、鈴木らとボール回しするＭＦ和泉

　名古屋グランパスは28日、磐田戦（豊田ス）に臨む。MF和泉竜司（30）は、2節前の18日新潟戦から前線の一角に入った。自らが最も生きると自負するポジションで、チームを3連勝に導く。27日は、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで調整した。 　水を得た魚だ。和泉は昨季から、抜群のユーティリティー性とチーム事情を背景に、両ウイングバックでのプレーが多かったが、新潟戦から前線3枚の一角へ。主に、2トップのトップ下として攻撃のタクトを振るい、22日の川崎戦では、後半22分にFW永井のパスから得点を挙げるなど結果につなげた。 　台風で延期となった新潟戦。本来行われるはずだった8月31日の前にも、練習では仕込まれていた。「もう1回出るチャンスをもらえたので、僕としてはここを生かすしかないというか。自分の輝いているところを見せられれば、今後もそこで試合に出られると思っていた」。器用がゆえに、できてしまうからこそなかなかプレーできなかった、最も得意とするポジション。手放したくはなかった。 　前線の2人とは、ルーキーイヤーをともにした永井はもちろん、森島とも相性の良さも感じている。昨季終盤も、ともに前線でプレー。結果は思うように伴わなかったが「攻撃に関しては手応えはあった」という。「僕が思った時に、いてほしいところにいてくれる。（永井）謙佑君もそうだが、お互い目が合うというか、ボールがない時もそうだし、ボールを持った時もつながっている感覚がある」。あうんの呼吸が通じる仲だ。 　磐田は降格圏の18位に沈んでいるものの、2試合連続無失点。守備の堅さは警戒点だ。「そこを崩すだけの質と量は、繰り返していくしかない」。相手陣深くを自由に泳ぎ回り、ピッチ中央で火を吹く。