初戦を落とした阿部監督がファンに挨拶＝16日、東京ドーム

■CSファイナル第1戦 セ・リーグ王者の巨人は16日、3位DeNAとのクライマックスシリーズ（CS）ファイナルステージ第1戦（東京ドーム）で零封負け。まだ1勝1敗（巨人に1勝のアドバンテージ）のタイながら、過去8度ある黒星発進のうち日本シリーズに進出できたのは3度と険しい道に入り込んだ。 【ひと目でわかる】長野、オコエ…巨人・主な代打陣の成績 試合後の阿部慎之助監督（45）は「横浜の勢いを感じた」とサバサバ。ファーストステージで2位阪神に2連勝で勝ち上がってきた相手は、やはり手強かった。相手先発ケイは今季巨人戦で1勝5敗、防御率4・64ながら、この日は6回を無失点に抑えられて「もう、手が付けらんなかったね」。2番手以降の小刻みな継投にもかわされ、5番打者までの上位打線がわずか1安打に終わった。 2日のシーズン最終戦を最後に実戦から遠ざかり、前日15日に指揮官が「長いですね。難しい期間だった。いくらアドバンテージがあるとはいえきつい」と危惧した通り、打者の試合勘への影響を感じさせる展開に。この日は「それを言うと言い訳になっちゃう」と言葉を飲み込み、「短期決戦。みんなで打破していくしかない」と仕切り直しを強調した。 巨人は5回戦制だった2007年を含めCSファイナルに過去11度出場も、やはり実戦感覚が鈍るせいか初戦は苦しむことが多く、黒星発進は実に8度に上る。しかも、そのうち5度も敗退。初戦を落としながらCSを突破できたのは08、09年、そして最後の日本一に輝いた12年だ。当時4番と主将、正捕手の大看板を背負っていた阿部監督は「8分の3」、確率にして37・5％の勝ち筋を見出せるか。　（片岡将）