【今週のカバーガールの胸のウチ】山下リオ「他人を演じていない、飾らない自分を知りたかった」
「自分が解放できる場所に行きたかった」
「リハウスガール」としてデビューを飾り、ドラマ『あまちゃん』では主人公が所属するアイドルグループのメンバーを好演した山下リオ(31)。『FRIDAY』10月11日号でグラビアを披露した本格派女優の素顔に迫る。 【画像】かわいい…!山下リオ 自らリクエストした"民族衣装"姿…! ――今回の撮影はモンゴルで行われましたが、なぜこの地を選んだのですか? 「東京にいる間はずっと仕事の人格でいる、という自覚があったんです。非日常的な、自分が解放できる場所に行きたかった。それで、広大な自然があってリラックスできそうな、モンゴルが候補になったんです。あと、競馬の騎手を目指していたくらい馬が好きで、遊牧が盛んなモンゴルには元々興味があったんです」 ――モンゴルではどこを訪れました? 「首都のウランバートル。そしてロシア国境付近の街、セレンゲです。車で4時間と聞いていたんですが、6~7時間かかりましたね(笑)」 ――セレンゲでの滞在は大変だったとか。 「良いホテルを取ってもらったのですが、部屋のシャワーからお湯が10分しか出ないってことも……。私は髪が長いので、行水みたいな状態でした。無事に撮影できるのかなって不安との戦いでしたが、郷に入りては郷に従えの気持ちで乗り切りました。それから、6月のセレンゲは日没が遅くて21時なんです。朝から夜遅くまで撮影できちゃうから、かなりハードスケジュールでした」 ――大好きな馬とは触れ合えましたか? 「馬に乗って移動するシーンの撮影がありました。今回のロケであれが一番楽しかったかも(笑)」 ――本当に馬が好きなんですね。 「実は最初、その馬にすごく嫌われていたんです。私の足を踏んできて、絶対わざとだって思って。でも、『仲良くしようよ』って話しかけていたら、最終的に仲良くなれて、とても心が動かされました。セレンゲの大自然の中で自分も変わっていくのが自覚できたんです」 ――特に印象的だったシーンは? 「ゲル(遊牧民が使用している伝統的な移動式住居)での撮影です。民族衣装を着て撮りたくて、ウランバートルのデパートで探したら、現地の方が実際に身につけるような素敵な衣装を見つけることができました。衣装を身に纏って、ゲルで撮影できたことは貴重な経験でしたね」 ――写真集で一番見てほしいカットは? 「川の中で撮影したカットです。馬糞が流れていて水は汚く、疲労も溜まっていて肉体的にも精神的にもギリギリでしたが、写真を見てハッとしました。自然に身を任せたような、印象的な写真になったと思います」 ◆「飾らない自分を知りたい」 ――そもそも、グラビアを始めたきっかけは何だったんですか? 「’22年に所属していた事務所を退所してフリーになった際、お仕事のオファーがなければ芸能の仕事をやめようとすら思っていたんです。でも、以前より声をかけていただくことが増えた。自分の何が変わったんだろうって考えている時に、雑誌グラビアの話をもらい、未知の世界に挑戦したくなった。14歳から女優を始めて他人を演じてばかりだったので、飾らない自分を知りたかったんです」 ――お芝居とグラビアは違いますか? 「役がないってこんなに不安なんだって感じます。セリフがないぶん、解釈が広がるのも面白い。『フライデー』でグラビアをやった時、意外に女性からの反響が大きかったのが嬉しかったです。芸能界の先輩に、女性からみてすごく色っぽかったって言ってもらえたんです」 ――独立して大変なことは? 「時間の使い方ですね。私は役作りに時間がかかるタイプなんですが、今はマネージャーの業務も自分でやらないといけない。すべて自分の責任になるけど、だからこそ自立できたと感じています」 ――多忙な日々の中で、リラックスするためにしていることは? 「お酒ですね。自宅で一人、ウイスキーのボトルを半分くらい飲んで記憶を飛ばしたりしています(笑)。地方公演に行くと、各地の酒蔵にお邪魔して地酒を一升瓶で何本も買って帰ります」 ――お酒はかなり強いみたいですね。 「弱くはないです。人と飲むのも好きなんですけど、最近は人と会う時間を作るのも難しいので、自宅で一人飲みになっちゃう。それで酔ってインスタライブをして母に怒られています……。多分、ファンの皆さんにまた飲んでるって、バレてますよね」 ――オフは何をされていますか? 「今はまとまったお休みが取れないのですが、毎年2週間はスケジュールを空けて、一人旅に行くようにしています。毎回旅先でエネルギーを得て、次も頑張るぞって原動力になっていますね。これまでは、エジプトやタイ、フィリピン、ロサンゼルスに行きました。海外では、日本の常識が通用しないので、不思議と地球人になった気分になれて、解放されます」 ――山下さんの写真集を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。 「自分の中でやれることはやったと思います。おこがましいですが、山下がこんなに頑張ってるなら、自分も頑張るかって思ってほしい。長年見てくれているファンの方も、こんなの見たことないって写真もあるはず。けっこう攻めていると思うから、興味を持ってくれる方もいるんじゃないかなと思っています」 ◆最近のマイベスト 「山メシ」 鍋割山荘の鍋焼きうどん 空腹は最高のスパイス。山の頂では何を食べても美味しいが、今でも忘れられない山の味がある。それは、鍋割山(神奈川県)山頂にある鍋割山荘の鍋焼きうどん!! 片道3時間という過酷な道のりではあるものの、年季が入った熱々の器に入った、たっぷりの野菜にお揚げ。真ん中には半熟卵。疲れ切った細胞ひとつひとつに優しい味が染み渡る……あの味を超える山メシに未だ私は出会えていません 『FRIDAY』2024年10月11日号より 取材・文:梅木 康一郎
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