五輪関係者たちも愕然…カナダ女子サッカー代表の“スパイ行為”に常習化の可能性が浮上「東京での功績に泥を塗る情報も」【パリ五輪】
前代未聞の騒動は波紋を呼んでいる。 物議を醸す発端となったのは、現地時間7月24日に明るみになったサッカー女子のカナダ代表による“スパイ行為”だ。ニュージーランド代表との1次リーグA組初戦を前に、相手の練習を「非公認スタッフ」がドローンを使って撮影。非公式に情報収集しようとしたとして、警察に身柄を拘束された。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 即座にニュージーランド側は非難の声明を発表。事態を重く見たカナダ・オリンピック委員会と同国のサッカー協会は謝罪。アシスタントコーチのジャスミン・マンダー氏と非公認スタッフのジョセフ・ロンバルディ氏の強制帰国を発表したばかりか、ニュージーランド戦のベンチから外れていたベブ・プリーストマン監督にも今大会中の指揮を執らせず、独立した外部調査が完了するまで職務を停止することを公表した。 前回の東京五輪で金メダル獲得に導いた指揮官を“除外”したカナダ・サッカー協会。その決断からは事態の深刻さが浮かび上がる。カナダの日刊紙『The Global Mail』によれば、同協会のCEO兼事務局長を務めるケビン・ブルー氏は「パリ五輪以前から対戦相手にドローンが使用されたという追加情報が我々の知るところとなった」と告白。男子代表を含めてスパイ行為が常態化していた可能性を語った。 「男子チームに関しても、私は未遂に終わったがドローンを使用した事例を知っている。ジェシー・マーシュ監督も事後ではあったが、少なくともそのことを知っていた」 国際的にも“逆風”を受ける問題の浮上にカナダ・オリンピック委員会からも一連の騒動に無念の声が上がる。同委員会のCEO兼事務局長を務めるマット・シューメーカー氏は「東京オリンピックでの功績に泥を塗るような追加情報も彼らは得ているようだ」と指摘。サッカー界への苦言を呈している。 「東京オリンピックからの3年間、あらゆる困難を乗り越えて金メダルを獲得した女子チームについて、私が言ってきたことを疑わせるようなことがあるかもしれない。そう思うと胃が痛くなる」 スポーツマンシップの根幹を揺るがす今回の騒動。その余波は広まるばかりだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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