EV化で最強オフローダーここに極まる! メルセデス・ベンツGクラスの究極形態「G 580 with EQ テクノロジー エディション1」が日本デビュー
G-TURN
G-TURNはオフロードの未舗装路等で最大2回転まで旋回可能な革新的な新機能。例えば前方に障害物が現れて、それ以上先に進めなくなった場合、左右の車輪を逆回転させることで左右いずれかの方向に自在に方向転換できる。つまり、停止状態で「まわれ右(左)」ができてしまうということだ。 ただし、この機能は公道では使用できず、使用環境は私有地やクローズドのオフロードコースといった場所に限定される。
G-STEERING
G-STEERINGは、狭く険しいオフロードなどを走行する際、大幅に回転半径を縮小してくれる機能だ。各輪のモーター駆動トルクを個別に制御することで、作動速度25km/hの状況下で後輪軸を中心に旋回することができるようになる。G-TURNと同様に、4輪独立モーターを搭載しているからこそできる芸当だ。 これにより、タイトなコーナーでもステアリングを切り返すことなく曲がることができてしまう。こちらの機能も公道で使用することはできないが、トレイルを趣味とするオフローダーには堪らない機能といえそうだ。
オフロードクロール機能
オフロードクロール機能は、悪路を低速で走行する際に有効なクルーズコントロール機能だ。地形を問わず約2km/hをキープするモードから、平坦路と急坂では人が歩く程度の速度を維持し、10~20%の勾配を下る際には最大14km/hまで可変しながら進むモード、またそれよりも早く上り、下りは勾配に応じて車速を抑制するモードと、3段階のクロール機能が搭載されている。 これによりドライバーはアクセル・ブレーキ操作から解放され、足場の悪い進路の安全確認とステアリング操作に集中することができる。この綿密な制御も4輪独立モーターがなせる業だ。 そのほかにも、360度カメラの映像をもとに、車両のフロントおよび側面下部の路面イメージを仮想的に表示する「トランスペアレントボンネット」や、オフロード走行に求められる機能や情報を視覚的に表示する「オフロードコックピット」、オンロードからオフロードまでさまざまなシチュエーションに最適化された走行モードに切り替えが可能な「DYNAMIC SELECT」が搭載されている。 また、内燃エンジンを搭載する標準車と同様に、ローレンジモードを備えているだけでなく、トルクベクタリングを用いることでディファレンシャルロックと同様の効果を生み出す「仮想ディファレンシャルロック」を備えている。 電気自動車であってもGクラスらしくオフロード性能は一切妥協がなく、むしろ電動化による副次的効果で標準車より性能を高めているあたりに、メルセデスベンツの相当な気概を感じる次第だ。 「G 580 with EQテクノロジー エディション1」は、ステアリング位置が左右から選択できて、どちらも車両本体価格は税込み2635万円となっている。
TET 編集部