巨人の敗因は秋広の第1打席左飛 右方向へ打つべきところ、一日の流れも悪くした失敗…高木豊氏
◆JERA セ・リーグ 広島4―3巨人(18日・マツダスタジアム) 毎回の14安打を打ち、常に得点圏に走者を置きながら3点しか奪えずに敗戦。厳しいことを言うが、敗因は2回の秋広の第1打席にある。 【動画】秋広優人を阿部慎之助監督が熱血指導 無死一塁でバントではなく強攻の指示。ここで秋広は左飛に倒れた。次の打席で一、二塁間を破るヒットを打ったように右方向へ打ってほしかった。たとえ、それが右飛や二ゴロ併殺となったとしても、勝つチームには勝つべき打球の方向がある。阿部監督が秋広に対して「野球を知らない」と辛辣(しんらつ)な言葉を吐くのは、こういうことが原因だ。 秋広自身も失敗した、と思って、それが最後まで尾を引いた。5、7、9回といずれもチャンスで回ってきたが、最初の失敗がなければ、1本くらいタイムリーが出て、勝ちゲームになっていたように思う。一日の流れは、第1打席に決まるのだ。 マツダで勝てない試合が続いている。この日は島内、栗林を苦しめはしたが、なかなか打ち崩すのは難しい。その点から、広島戦は早めの仕掛けが大切だ。 たとえば5回2死二、三塁の守り。得点圏打率リーグトップで好調を持続している小園と勝負して、逆転の2点打を喫した。これが終盤なら間違いなく歩かせたはずだが、まだ5回というところでベンチも迷っただろう。攻めては6回、1死三塁から四球で出た長野に代走を送る手もあった。これも、まだ6回だからという考えが交代をためらわせた。まだイニングが早いから、という固定観念を捨てて戦う必要を感じる。(スポーツ報知評論家・高木 豊)
報知新聞社