ボサボサに伸びた生け垣の剪定 ポイントはずばりコレだけ!
ボサボサに伸びたり、穴があいてしまったり、生け垣の困りごとはありませんか。なんとか自分で剪定したいと思っている方は、プロの知識やワザを参考にしたいですね。高田宣人さんの作業現場を見てみると、日ごろの疑問やお悩みの答えが見つかりそうです。9月号・季節連載「庭師の剪定実況中継」より、一部抜粋してお届けします。
生け垣のポイントはずばりコレだけ! 太い枝を切り戻して若枝を出させるべし!
――現役の庭師、高田さんのお仕事に密着させていただく連載企画第2弾。今回はどんな剪定を行うのでしょうか。 今回は生け垣です。生け垣には葉が一年中ある常緑の針葉樹や広葉樹が用いられ、花木も多いですね。花を咲かせる剪定は花後すぐ行うのが基本ですが、一般的な生け垣はこれから初冬までと初夏に行います。 ――準備は何かありますか? 地面が下草で覆われている場所は、あとの掃除が大変なのであらかじめシートを敷くとよいですね。まっすぐ切るために目安の糸を張っても切ってしまいがちなので、周囲にある建物の軒先や電信柱などのラインを目安にしましょう。私は刈り込みバサミは仕上げに使うくらいで、基本的には電動のヘッジトリマーを使っています。気分よく切れるので、ストレス解消になりますよ(笑)。 ――注意する点は何でしょう? 生け垣は年に1~2回剪定するのが理想で、以前切った位置より深く切らないと、どんどんボリュームアップしてしまいます。前回6月号では、枝を分枝点のつけ根で切って木の勢いを抑える「すかし剪定」が剪定の基本だとご紹介しましたが、生け垣の場合は話が別です。枝の途中で切って若枝を多く出させる「切り戻し剪定」で枝数をふやして密度を高くします。 9月号では、定番の針葉樹と広葉樹を例に、生け垣の剪定方法を詳しく紹介しています。 教えてくれた人/高田宣人(たかだ・のぶと) 庭師 50軒の個人邸から茶庭や公共施設まで、幅広く庭の管理・造園に携わる。庭師の団体「庭連」会員。全国の庭師と日本文化の庭を紡ぐ活動をしている。 ●『趣味の園芸』2024年9月号 季節連載「庭師の剪定実況中継 その2 秋編/生け垣の剪定」より