タイガースのスクバル（AP）

◇7日（日本時間8日）MLB　ア・リーグ地区シリーズ第2戦　ガーディアンズ0―3タイガース（クリーブランド） 　タイガース（第6シード）は敵地の地区シリーズ第2戦でガーディアンズ（第2シード）に完封勝利。シリーズを1勝1敗のタイに戻した。今季投手3冠、タイガースの『現役最強左腕』タリク・スクバル（27）は8奪三振（K）など7イニングを3安打無失点。最速160キロの直球に宝刀チェンジアップを交え、勝敗こそつかなかったがチームを勝利に導いた。 　特筆すべきは、豪腕でありながら繊細な制球力も併せ持つことだ。8奪三振のうち7個は低めか、さらに低いボールゾーンのチェンジアップを振らせたもので、残る1個は内角ストライクゾーンぎりぎりだった。 　試合を全米中継した放送局TBSのジェフ・フランコア解説者は「エースの称号がちまたにあふれ返っているのは気に食わないが、その中でもスクバルは文字通り『真のエース』だ。まるでデビッド・プライスのような97～99マイル（156～159キロ）の直球と、コール・ハメルズをほうふつとさせるチェンジアップを併せ持っている」と、レジェンド左腕2人を引き合いに激賞した。 　さらに「スクバルのチェンジアップは、ここ四半世紀で見た中でも最高だ。しかも、その直球とチェンジアップを両方とも持っているときている。ガーディアンズの打者たちには厳しい戦いだよ」と語った。 　プライスは2022年まで14年間プレーし、通算157勝（82敗）、防御率3・32。レイズ時代の12年はサイ・ヤング賞を獲得し、球宴にも5度選出された。 　ハメルズは20年までの通算15年間で163勝（122敗）を積み上げ、防御率3・43、球宴選出4度。田口壮さん、井口資仁さんと同僚だった08年は、レイズとのワールドシリーズで先発した2試合とも勝利に導き、フィリーズは28年ぶり2度目の世界一を達成。ハメルズはシリーズMVPに輝いた。