【バイタルエリアの仕事人】vol.40 木村誠二|“今度こそは”と並々ならぬ思いで――。悔しさをバネに、新天地での覚悟「なんで使ってくれないんだと」
「バイタルエリアで上手いのは遼太郎」
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第40回は、サガン鳥栖のDF木村誠二だ。 【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開! 2020年にFC東京でプロデビューもなかなか出場機会を得られず、その後は京都サンガF.C.、SC相模原、モンテディオ山形に期限付き移籍。2022年夏にFC東京に復帰したが、今季は再びレンタルで鳥栖に活躍の場を移し、新たな挑戦のシーズンを迎えている。 そんなパリ五輪世代の22歳センターバックが心がける、“バイタルエリア”を相手に簡単に使わせないための守備の意識とは――。 ――◆――◆―― 失点しないためには、そもそも相手にバイタルエリアに入らせないのが大事。今の鳥栖だったら、前から守備にいって奪えば、その後の攻撃にも速く移れるので、そこを意識しています。 最終ラインの選手との距離感、ポジショニングも大切。センターバック同士の間が極端に開いたり、センターバックとサイドバックの間が空いていると、相手に走られるスペースやボールを出せるスペースができてしまうので危険です。 そこは常にディフェンスラインだけじゃなく、前の選手とも連係して声掛けも常に行なっていますし、全員が共通して認識していかないといけない部分です。 バイタルエリアで相手の中盤にボールが入った時は、まずインターセプトを狙う。もちろん高い位置だと、背後をとられる可能性を考えて、前の選手のパスコースの限定が必要になってくる。でも低い位置であれば背後のスペースは少ないし、キーパーも出てきてくれるので、積極的に奪いにいく意識をしています。 そんなバイタルエリアでのプレーが上手いと思うのは、U-23日本代表でも一緒にプレーした(荒木)遼太郎。センスがあるというか、そこにパスを出せるのか、みたいな。パスでゴールに結びつけられたり、チャンスメイクが多い選手で、才能なのか分からないですけど、本当に上手いなと思います。 常に相手の危険な位置に顔を出して、待って、ボール受けたら前を向ける選手は多くはない。前を向けるパスだけじゃなく、その位置取りも上手いんです。
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