ロシアの選挙介入が懸念された旧ソ連のモルドバで3日、大統領選挙の決選投票が行われ、欧米寄りの路線をとる現職のサンドゥ大統領が勝利宣言しました。 ウクライナに隣接する旧ソ連のモルドバで3日、大統領選挙の決選投票が行われました。ロイター通信によりますと、開票率98％の時点で親欧米路線の現職、サンドゥ大統領の得票が親ロシア派のストヤノグロ氏を上回りました。 この結果を受け、サンドゥ氏は勝利演説を行いました。 今回の選挙では、ロシアによる介入への懸念も広がっていましたが、サンドゥ氏は演説の中で「モルドバは違法な買収や国外の敵対勢力による干渉など前例のない攻撃にさらされたが、自由と市民が勝利した」と訴えました。 サンドゥ氏は、EU＝ヨーロッパ連合への加盟を阻止したいロシアが国民の1割以上に賄賂を贈り、買収を企てたと主張していて、警察当局もロシアからおよそ60億円が送金されたと主張していました。一方、ロシア側は介入を全面的に否定しています。 モルドバでは、先月行われたEU加盟の是非を問う住民投票でも僅差で「賛成」が過半数を上回っていて、かろうじて親欧米路線に踏みとどまったかたちです。