【陸上】佐々木秀幸氏が死去 スポーツ医科学と現場の融合、全国小学生陸上創立などに尽力
元日本陸連専務理事の佐々木秀幸氏が8月24日午前3時20分に亡くなったことがわかった。91歳だった。 男子やり投の元日本記録保持者・武田敏彦氏が死去 日本人初の80mスロワー 82年アジア大会金 1932年に秋田県で生まれた佐々木氏は、学生時代は跳躍選手として活躍。早大教育学部を卒業後は公立中学校教員、東洋大と早大で教授を務めたほか、ミュンヘン、モントリオール五輪では代表コーチの大役を担うなど、陸上競技の指導の道に邁進した。 1985年に全国小学生交流大会を創立するなど、大会運営や組織運営、強化・普及に尽力。また、スポーツ医科学と現場の融合に多大なる貢献を果たした。1991年東京世界選手権では組織委員会事務総局次長の要職を担いつつ、日本陸連科学委員会バイオメカニクス班を組織し、世界のトップアスリートをパフォーマンス分析などから得た知見は、その後の日本陸上界の競技者育成に大きな影響を与えた。 1995年~96年に日本陸連常務理事、1997~2000年に同専務理事を歴任。東京マラソン組織委員会事務総長など多くの組織で奔走した。東洋大陸上競技部、早大競走部でも監督を務めている。04年に瑞宝小綬章受賞。05年から日本陸連名誉副会長、11年以降は同顧問を務めていた。 佐々木氏の後を継いで日本陸連専務理事に就任した櫻井孝次氏は「7月中旬の日本陸連顧問会でお会いした時はとても元気そうで、突然の訃報に接して驚いています」と話し、「小学生陸上を発展させ、その大会は今も継続して開催されている。素晴らしい功績だと思います」と故人を偲びつつ、哀悼の意を表した。
月陸編集部