ウクライナ軍、ヘリから機関銃でドローンを撃ち落とす 第二次大戦式
ヘリによる「ドローン狩り」は歴史に先例がある
戦争拡大前の写真でも帆布のフラップが付いたウクライナ軍のMi-8が何機か確認されており、将来の「ドローンハンター」としての可能性をのぞかせていた。 Mi-8のコックピットのスペースはおそらく、パイロット2人と射手1人の計3人でぎりぎりだろう。窮屈なうえ、射撃するたびに硝煙が立ち込めるのも煩わしいかもしれない。 だからといって、射手を同乗させたMi-8がドローンキラーとして有効でないということにはならない。実のところ、現代的なドローンの最初期の撃墜はまさにこうしたヘリが達成している。1990年代半ば、セルビア軍がボスニアであげた戦果だ。 「セルビア軍の革新的な対UAV(無人航空機)戦術のひとつは、軍用Mi-8「ヒップ」ヘリコプターを発進させ、(米陸軍の)ハンターUAVの横を飛行させながら、ドア部分の射手に7.62mm機関銃で撃破させるというものだった」。2000年の論文で米海軍のJD・R・ディクソン少佐(当時)はそう解説している。 ドローンの撃墜をヘリコプターの機関銃で行うようにすれば、貴重な防空ミサイルを節約できる。米陸軍士官学校の陸軍サイバー研究所(ACI)のポール・マクスウェル副所長は「安価なUAVを排除するのに毎回、ミサイルに少なくとも数十万ドル費やすというのは経済的に見合わない」と述べている。
David Axe