富山のオフェンスをリードするユージーン・フェルプス [写真]＝B.LEAGUE

「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON」のB2第12節は、今後の優勝争いを占う好カードが目白押しだ。 　現在8連勝中、11月以降の12試合でわずか1敗と、富山グラウジーズは1年でのB1復帰に向けて上昇気流に乗ってきた。しかし、今節相まみえるライジングゼファー福岡は富山の8連勝を上回る13連勝中。双方にとって、今節はシーズン前半の最大の山場と言っていい。 　前節の富山は熊本ヴォルターズに快勝。GAME1ではアーロン・ホワイトが33得点を挙げ、GAME2ではミッチェル・ワットが29得点、ユージーン・フェルプスが26得点をマークした。ペイントエリアでの高さと力強さを最大限に活かし、フリースローは試投数・成功数・成功率の全てでリーグトップを誇る。 　一方の福岡もパワフルなインサイドアタックが武器となっているが、前節GAME1は89得点中56得点を日本人選手が奪い、中村太地は現在9試合連続2ケタ得点と、日本人選手が得点に絡むケースも多い。3ポイントシュートの試投数は少ないが成功率は高く、バランスの取れたオフェンスを展開することができている。 　今節の最大の見どころは、福岡に元・富山勢が多い点。残念ながら橋本晃佑は戦列を離れているが、浜口炎ヘッドコーチとジョシュア・スミス、アイラ・ブラウンが凱旋する。この３人は、並々ならぬ意気込みで今節に臨むはずだ。迎え撃つ富山としては、特に浜口HCの戦略とスミスのプレースタイルを知り尽くす水戸健史と宇都直輝が、福岡の強みを消すように立ち回る必要があるだろう。逆に福岡も、宇都に思い通りのゲームコントロールをさせないことが重要となる。 　福岡の地力に屈して現在4連敗中の山形ワイヴァンズと、ベルテックス静岡戦で連敗が9に伸びた福島ファイヤーボンズの顔合わせは、東地区最下位の福島が同6位の山形に4ゲーム差をつけられているが、直接対決はその差を縮めるチャンスだ。前節からチームに加わっている相馬卓弥は、B1での経験も豊富な好シューターとして、1試合平均得点でリーグ最少の福島の起爆剤となり得る存在。相馬はチームの雰囲気を変えることができるか。 　7連勝で早くも20勝に到達したアルティーリ千葉が初めて相まみえる信州ブレイブウォリアーズは、前節は10人で戦いながらも愛媛オレンジバイキングスを下して5連勝とし、100点ゲームを4試合継続中。息を吹き返しつつある中で迎える今節は、昨シーズンまでB1で戦ってきた地力を見せつけるべき局面だ。三ツ井利也や栗原ルイスといった生え抜きの献身的な働きは、チームがここから勢いづくためにも今節はより求められることになるだろう。 　前節のA千葉戦で6連敗となり、開幕からアップダウンの大きいシーズンが続いている神戸ストークスは、今節も福井ブローウィンズという難敵との対戦。ただ、その福井もバンビシャス奈良と対戦した前節はGAME1で黒星を喫しており、神戸にも勝機は十分にある。前節GAME1まで3試合連続で100点ゲームを許したディフェンス面の見直しは不可欠。加えて、現在5試合連続2ケタ得点の川島聖那のシュート力を最大限に活かしたいところだ。 文＝吉川哲彦 ■B2第12節試合日程 ・アルティーリ千葉vs信州ブレイブウォリアーズ（＠千葉ポートアリーナ） GAME1：12月14日（土）15時～ GAME2：12月15日（日）15時～ ・熊本ヴォルターズvs青森ワッツ（＠熊本県立総合体育館） GAME1：12月14日（土）15時～ GAME2：12月15日（日）14時～ ・山形ワイヴァンズvs福島ファイヤーボンズ（＠三友エンジニア体育文化センター） GAME1：12月14日（土）16時～ GAME2：12月15日（日）14時～ ・神戸ストークスvs福井ブローウィンズ（＠神戸市立中央体育館） GAME1：12月14日（土）16時5分～ GAME2：12月15日（日）14時5分～ ・鹿児島レブナイズvs愛媛オレンジバイキングス（＠サンアリーナせんだい） GAME1：12月14日（土）17時～ GAME2：12月15日（日）13時～ ・バンビシャス奈良vsベルテックス静岡（＠ロートアリーナ奈良） GAME1：12月14日（土）17時5分～ GAME2：12月15日（日）17時5分～ ・富山グラウジーズvsライジングゼファー福岡（＠富山市総合体育館） GAME1：12月14日（土）17時35分～ GAME2：12月15日（日）13時5分～