「アオザイ姿でグラスに焼酎を注いで…」違法接待で摘発されたベトナムガールズバー「QUEEN」…潜入取材で見えてきた、4億4千万円を荒稼ぎした「驚きの手口」
記者が潜入取材で目撃した「驚きの光景」
実は現代ビジネスの記者は今年9月、摘発されたベトナムガールズバー『QUEEN』に足を運び、実際にその“接待”を受けていた。金曜日の夜10時ごろに訪れると、店内には中年のサラリーマンらしき男性客でにぎわっており、彼らが座る丸テーブルを囲むようにアオザイ姿のキャストたちが酒を注いだり談笑していた。カウンター越しに接客する女性はほとんどおらず、なかには男性客と隣り合うように接客するキャストまでいた。 記者も丸テーブルに腰を下ろすと、席についてくれたのは二十歳のベトナム人女性だ。外見は黒髪ロングに薄化粧で、いわゆる「水商売っぽさ」を感じない。初めて来たことを告げると、カタコトの日本語でシステムを説明してくれた。基本料金は30分1500円で、15~20分ごとに別のキャストと交代するという。ここは日本人のガールズバーと変わらないだろう。 彼女たちの会話の内容は、身の上話がメイン。「月に一度はベトナムの実家に仕送りしてる」「休みの日は家族と電話するのが楽しみ」などと、やたら家族の話をするキャストが多い。さらに会話を続けるうちに、「彼氏ほしいけどできない」「恋愛経験がほとんどない」などと、恋愛に関しても奥手なキャストが多い印象を受けた。その理由を、都内のナイトスポット事情に詳しい実話誌ライターはこう語る。 「ベトナムガールズバーでは、あえてこうした身の上話や“純粋アピール”をすることにより、男性側の同情を引こうとするキャストが多い。また、日本のガールズバーに在籍する女性は派手なメイクや髪型をする子が多いですが、ベトナムの場合は素朴で、いわゆる『水商売っぽくない』キャストばかり。 客層もおじさんが多く、イケイケな女性よりも落ち着いた雰囲気を好む男性がメインなので、あえてプライベートの話をすることで『彼女たちを応援してあげたい』と思わせるんです」
5分ごとにドリンクを“おねだり”してくる
その一方で、記者が感じたのは“ドリンクのおねだり”の激しさだ。後半にかけてそのペースは早まっていき、5~10分ごとに「お代わりしてもいいですか?」と上目遣いで聞いてくる。さらに「コネクトフォー」なるボードゲームを取り出したキャストは、「私たちが負けたらテキーラ飲む。でもお兄さんが負けたらドリンク出してね」と飲みゲームを持ちかけてきた。 また、近くの席ではカラオケが始まり、男性たちからマイクを渡された一人のキャストは一青窈の『ハナミズキ』を歌っていた。お店を出るころには、基本料金こそ30分1500円だったものの、およそ1時間30分ほど滞在で一人あたりの会計は2万円を超えていた。 摘発後の10月21日夜、ふたたび店を訪れたところ、アオザイ姿のキャストが写った看板には「改装中のため臨時休業とさせていただきます」との張り紙が貼られていた。近隣店舗の従業員も今回の事件に驚きを隠せない。 「ええ、真っ白なアオザイを着てる女の子たちがいつもここら辺に立ってて、みんなで楽しそうに呼び込みをしてましたよ。ウチのお客さんからも『QUEEN』の盛況ぶりは聞いてたし、あそこは毎日5時まで営業してたの。その後におじさんと一緒にアフターに出かける女の子も見てたから『儲かってるんだろうな』とは思ってたけど、まさか風営法の許可を取ってなかったとは…」
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