全日本選手権準Vは「第2章の始まり」 バスケ女子・渡嘉敷来夢、新天地でも存在感
今季から2部制になったWリーグで、1部プレミアに所属するアイシンは5勝11敗。8チーム中7位と苦しんでいる。全日本選手権での躍進は、来年1月11日に再開されるリーグでの巻き返しに向けた好材料だ。
「(全日本選手権ファイナルラウンド会場の)代々木に入ってからENEOSのときより、いいパフォーマンスができている。オフェンスのバリエーションが増え、仲間も自分を生かしてくれる」と渡嘉敷。周囲との連係向上を含め、手応えを口にする。
実は全日本の決勝は、個人として15年連続で歩みを進めてきた舞台。準々決勝で右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の重傷を負った20年大会も、ベンチから声を張り上げて仲間を鼓舞した。決勝でデンソーに11連覇を阻まれた前回の銀メダルは悔しさのあまり「飾りもしなかった」というが、今回は「自分の第2章の始まりのメダル。しっかりと飾って、この気持ちを忘れずにやっていきたい。この負けで自分もチームも強くなる」と言葉に力を込める。
28年ロサンゼルス五輪出場にも意欲を示す33歳のベテランは、新天地でもう一花咲かせるつもりでいる。(運動部 奥村信哉)