阪神・梅野隆太郎が紙飛行機飛ばし日本一「貴重な経験」と感謝
阪神・梅野隆太郎捕手(33)が16日、ノエビアスタジアム神戸で「折り紙ヒコーキ協会」監修のもと行われた飛距離のギネス記録に挑むイベントに参加。88メートル台の世界最長には及ばなかったが、従来の日本記録を約3メートル上回る64メートル652を飛ばした。300人のファンの前で持ち味の強肩を披露。来季の日本一奪回へ、吉兆となった。 【写真】紙飛行機を飛ばす阪神・梅野隆太郎「スナップを使いすぎると引っかけたり…」 梅野が投げたのはボールではない。白い紙飛行機が、すーっと風を切って神戸の空に飛んだ。芝生に機体が突き刺さる。上がったのは記録更新の可能性がある青い旗。高まるファンの期待。そして、電光掲示板は「64メートル652」を示した。グラウンドさながらの強肩が火を吹き、シーズンオフに日本一を達成した。 「やるからには、と思った結果が日本記録になったのは本当に周りのおかげ。渡されたものをなんとか必死に飛ばすことが仕事だったので、貴重な経験をさせていただいたことに感謝したい」 ギネス挑戦の舞台に本気で挑んだ。ユニホームに身を包み、開始前にキャッチボールをしてウオームアップ。半日以上かけて折られたという願いのこもった紙飛行機を、ノエスタのゴール付近からピッチめがけてビュンビュン投げた。61メートル82で日本記録保持者だった藤原宣明さんの指導も仰ぎ、チャレンジ開始からわずか3投目で日本一の称号をつかんだ。 その後は引き続き、世界記録の88メートル318を目指して連投。スタンドから「梅ちゃん頑張れ!」の声援が飛ぶ中、子どもの遊びならぜいたく過ぎる数の紙飛行機を投げた。総回数は以前の背番号と同じ44投。3投目を上回る記録は出なかったが「早い段階に記録が出てよかった」と、すがすがしい表情をみせた。 意外な難しさもあった。「野球はスナップ(スロー)が大事になるが、紙飛行機はスナップを使いすぎると引っかけたり。すごい体験ができた」。2019年には123補殺の日本記録を達成した扇の要。強肩が買われて指名された異色の業種のワンデーチャレンジでも学びがあった。本業でも「刺せるタイミングで刺したり、投手を助けられることをやっていきたい」と今季セ・リーグワーストの・216だった盗塁阻止率の改善に意欲を示し、ファンに向けて来季の活躍につなげることを誓った。 「この企画で(僕のことを)知ってくれた方もいると思うので、それに恥じないプレーを、来シーズンも活躍して皆さんに見せられたら」