引退の永野猛蔵騎手に新事実 親族に予想行為も…競馬の公正確保には抵触せず
競馬場内の調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込んで通信したとして騎乗停止処分を受けていた永野猛蔵騎手(22=美浦・伊藤圭三)が、13日に引退した。正式な処分を決める裁定委員会の開催日に騎手免許の取消を申請。委員会後の説明では新たな事実も明らかにされた。 永野騎手には昨年5月から約1年4か月に及ぶスマホの継続的使用があったうえ、骨折休養中には1回、親族に予想行為をしていたことが判明。自身の騎乗馬ジャッジなど通常の取材対応に関する範囲ではなく、馬券予想行為だったという。ただし、当該レースに自身の騎乗した馬や所属厩舎の管理馬がいなかったことから、競馬の公正確保には抵触しないと判断された。 JRAが調査を進める中で本人から騎手免許を取り消す意向が示されており、この日、正式に提出されたという。開かれた裁定委員会では1年間の騎乗停止処分が通達されることになっていた。1年間の騎乗停止は免許更新ができないことを意味し、実質的な〝免許停止〟に相当する。 永野、小林勝太の両騎手について調べていく中で、新たに2騎手の騎乗停止処分も決定した。1か月以上に及ぶ調査の結果、「現時点でできる調査は全て終了した」というのがJRAのスタンス。これ以上、処分するような事実関係はないということでひとまずの幕引きとなったが、周囲の視線は一層厳しくなる。若手の自覚だけでなく、JRAのかじ取りも問われることになりそうだ。
東スポ競馬編集部