インテル、1.4ナノに参画 マイクロソフトへの技術協力も
米インテルは21日、半導体の新しいロードマップを発表し、2027までに1.4ナノ相当と目される最先端品の開発を目指す方針を明らかにした。台湾TSMCや韓国サムスン電子が2ナノの先として取り組んでいるノードで、競争に参画。AI(人工知能)向け半導体のファウンドリー(製造受託)も図る。マイクロソフトへの技術提供も表明した。 米カリフォルニア州サンノゼで、ファウンドリーサービス(IFS)に関する初のイベントを開き、発表したもの。同社は独自の名称でプロセスを表現している。2024~25年には「18A」と呼称する2ナノ以下の製品を開発。さらに今回、「14A」とする次世代プロセスの開発を目指す。 パット・ゲルシンガーCEOはAIについて、「AI時代を見据えた世界初のシステム・ファウンドリーとなるインテル・ファウンドリーにも、前例のない機会をもたらす」とした。
●5N4Y(4年間で5ノード)の先へ
同社はかねて、4年間で5ノードの実現(5N4Y)を目指すプロセス技術ロードマップを示しており、これは順調に進捗していることを確認。業界初のバックサイド給電ソリューションの提供を予定している。 さらに、25年投入予定の18Aで、プロセス技術でのリーダーシップを再確立。ロードマップを拡張し、最先端ノードとなる14Aに取り組む。 先月発表されたUMCとの共同開発を通じて予定される新しい12ナノなどの成熟したプロセスノードも強調した。 加えて「顧客企業は、インテルの長期的なシステム・ファウンドリー・アプローチを支持している」とアピール。ゲルシンガー氏の基調講演の中で、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOが登場し、半導体設計に18Aプロセスを選択し、製造を進めると表明した。 ナデラ氏は「私たちは今、個々の組織や業界全体の生産性を根本的に変革する、有望なプラットフォーム・シフトを目のあたりにしている」と歓迎した。
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