【プリムス × イワタニが共同開発】気になる使い勝手は?「最新シングルバーナー」を実使用レポート
■フライパンや中~大型鍋もOKなゴトクサイズ
続いてはゴトクの形状を見ていきましょう。 安定感に優れる4本ゴトクを装備していて、収納時には折り畳んでからスライドして1か所にまとまる、プリムス愛用者にはお馴染みの構造です。一体型なのでゴトクを忘れる心配がありません。 横から見るとゴトクのポジションが少し高く感じますが、これはあえて従来の製品よりも高い位置に設計したそう。ここの距離を取ることで、炎のもっとも温度の高い部分を鍋に当てることができるのだそうです。 ゴトク径は148mmと、フライパンや中~大型クッカーとの相性が良いサイズになっています。1つだけ気になったのは、最小径(ゴトクが始まる内側の径)が90mm(実測値)とやや広いこと。ボトム径の小さいミニマムなクッカーやシェラカップを乗せる場合は、内側に落ちてしまわないように注意しながら使うか、内側にゴトクを折り返して使う(メーカーは想定していない使い方なのでゴトクの滑り止めはない)必要がありました。
■本体重量はぴったり100g
気になる本体重量は、実測でぴったり100gでした。同社の最軽量モデル、フェムトストーブ2(64g)には及ばないものの、エッセンシャルトレイルストーブ(116g)やウルトラバーナー(113g)より軽く仕上がっています。 収納サイズは、OD250缶の底に収まるコンパクトさ。クッカー内にガス缶と一緒にしまって持ち歩きやすいサイズになっているのも高ポイントです。少し深さのあるクッカーなら、内部にスッキリ収めることができます。
■この機能性で1万円以下は買いでしょう!
しばらく使ってみた感想としては、寒さと風にも強いモデルに仕上げられているのが印象的でした。これからの寒い時期に使うと、さらに違いがよくわかることでしょう。 また、火力、重量、使い勝手のバランスが非常に良く、荷物を軽くしたいけれど料理もしっかりしたい方でも納得できるスペックです。 しかも、お値段は税込で9,900円とギリギリアンダー1万円。この高機能+安心と信頼のMade in Japanで1万円以下なら、初めてのシングルバーナーにも、2台目以降の買い替えにも、自信を持っておすすめできます。 フィールドを選ばないオールラウンドなこの新作シングルバーナーの実力を、ぜひ店頭で手にとって確かめてみてください。 池田 圭(いけだ けい) 編集・ライター。登山、キャンプ、サーフィンなど、アウトドア誌を中心に活動する編集・ライター。共著に『”無人地帯”の遊び方 人力移動と野営術(グラフィック社)』。これまで編集を手掛けた書籍に『焚き火の本』、『焚き火料理の本』(ともに山と溪谷社)、『山グルメ』、『クリエイティブ登山思考』(共にエイ出版社)、『サバイバル猟師飯』(誠文堂新光社)など多数。 @hammock_hiking @takibi_ryorinohon
池田 圭