俳優・山口祥行【3】スマホでしか見られないコンテンツなど、これから新しい事に挑戦したい!
■内臓や頭でなければなんとかなるもの
11月1日(金)から、主演映画「ぴっぱらん!!」がテアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開されている。韓国語で「ぴっ」は【血と雨】、「ぱらん」は【風】を意味するということで、タイトルの「ぴっぱらん!!」【血と雨と風】は、まさしく百鬼の歴史を切り開こうとする3兄弟の人生の代名詞。 25年前、全国で名前を轟かせていた百鬼(なぎり)3兄弟だったが、突如一家の大黒柱の父・百鬼剛(金守珍)が何者かに暗殺された。次男・百鬼要(崔哲浩)は、父の意思を継ぎ、百鬼組を継ぐが、元百鬼組の政治家・福沢正志(三浦浩一)は選挙を控え、同じ堂心会の丹羽組組長の丹羽毅(永倉大輔)が刑務所から出てくるタイミングで、麻薬ビジネスを発端に襲撃事件が起こる。大阪で一目置かれている三男・百鬼湊(福士誠治)のピンチを助けた長男・百鬼峻(山口祥行)は、本家と構えることになった次男・要を助けに、湊と共に要の元に現れ、壮絶な闘いに挑むことに…。 ――お話が来た時はどんな感じでした? 「崔(監督)は昔から知っているので、『いいよ』と。ちょっと今っぽくないストーリーなんですよね。泥臭いでしょう?兄弟愛も色濃く出ているし、そういう世界観がいいなあって思います」 ――昭和の雰囲気を感じさせますよね 「そうなんですよ。だから、ちょっと面白そうだなって思いましたね。血のつながりとか民族的なこととかもあるし、その中でのヒューマニズムとか…そういう説明を受けた時に、ちょっと面白そうだなと思って。 正統派でもないし、家族としては成り立っていないところもあるけれど、思いだけはよその家族に負けないような家族です。見える優しさではない、見えない優しさを描いているのかなと思います」 ――この映画でもダイナミックなアクションをされていますね 「階段落ちのシーンは、アクションチームも昔からよく知っている人たちだからやりやすかったですね。本番当日に殺陣師が来ないんですよ。電話でこういうのをやってみたいなことを言うだけで(笑)。でも弟子の人たちがしっかりと準備してくれたのでスムーズに行き、安心して挑めました。 常にケガの危険はあります。ただ、内臓とか頭とかでなければ何とかなる、っていうのを経験していますからね。ギブスをしていてもそこを映さなきゃいいじゃないですか(笑)。テレビの世界でそれはやらないですけど」 ――だからすごいですよね。皆さんやっぱり鍛えられているというか、慣れているというか 「いやいや、だいたい何とかなるもんですよ。『監督とカメラマン、頼むぜ!』っていう感じですよね。何だかんだ言っても現場は楽しいですよ」 ――オリジナルビデオ作品と映画の現場で一番違うのは? 「スピード感が違うっていうのは感じますよね。若い時は空気感もだいぶ違うってすごく感じていたんですよ。でも、もう50歳を超えると、どの現場でもあまりそういう空気の違いを感じなくなり、大元は一緒だなって感じるようになりましたね。どの現場に行っても楽しんでいますね」