美しきスタロスブハングロヴォ村。誰もが朗らかな表情に見えた
世界最大の国土面積を有するロシア連邦。その広大さゆえに多くの民族、文化が共存している。モスクワから東へ約1000km、ヨーロッパとアジアの地域を分ける境界線とも言えるウラル山脈の南部に位置する、東西の文化が融合するバシコルトスタン共和国を訪ねた。
首都ウファから車で350kmの道のりをウラルの山脈に向かって走る。道路は舗装されてはいるものの、たまにタイヤが跳ねる。放牧されている馬や牛、あるいはヤギが道路を塞ぐことにもだんだん慣れてきた。 バシコルトスタンで一番美しいといわれるブルジャン地区のスタロスブハングロヴォ村。村の人口のほとんどは先住民族のバシキール人で、約4000人が住んでいる。バシキールの民族衣装の帽子をかぶった人が車窓を流れていく。 ゆったりと流れるウラル山脈の水系のように、泊まったホテルの人々も土産を売るお店のおばさんも、ここに住む誰もが朗らかな表情をしているように見えた。(つづく) ※この記事はTHE PAGEの写真家・倉谷清文さんの「フォト・ジャーナル<バシコルトスタンの旅>倉谷清文第13回」の一部を抜粋しました。 (2018年9月撮影・文:倉谷清文)