【歯列矯正】人気の「裏側ワイヤー」のメリットをもっと知りたい!|CLASSY.
同じ「見えない矯正」でも、マウスピースと比べてコスト面で割高な裏側ワイヤー。それでも裏側ワイヤーを選ぶメリットを、矯正歯科専門医に教えてもらいました。
「割高でも、裏側ワイヤーを選ぶメリット」がもっと知りたい!
【(1)裏側ワイヤー治療は矯正治療の最高峰!】 裏側ワイヤー治療は、装置を歯の表側ではなく、裏側につけて歯並びを治療する矯正方法です。出来るだけ気づかれずに治したいという方や、職業柄装置が見えると困るという方にもオススメです。また、歯の裏側は常に唾液が潤滑していることから虫歯になりにくいとも言われています。症例の適応範囲が広く、歯の裏側からアプローチすることで前歯が引っ込みやすいため、「出っ歯」の改善や歯茎が見えてしまう「ガミースマイル」の治療にも適しています。 その半面、裏側ワイヤー矯正の技術を持つ医師が少ないことやコスト面で割高なことはデメリットとしてあげられます。「見えない矯正」というと見た目の美しさにだけに注目してしまいがちですが、歯列矯正で失敗してしまうと健康被害が大きいことも知っておく必要があると思います。口の中は髪の毛一本でも入ると気持ちが悪いですよね。口腔内はそのくらい繊細です。歯並びはきれいになったけれどものが噛み切れなくなったとか、噛み合わせがちゃんとしていないと健康被害が起きてしまうため“美しさ”と“健康な機能”の両方を獲得できることがとても重要になります。
裏側ワイヤー矯正を進化させた「アンカースクリュー」。外科手術が必要だった難しい症状も、スピーディーに治療可能に。
【(2)マウスピース専門を謳う矯正は要注意】 低コストで人気がある半面、トラブルが増えているのがマウスピース矯正。1日20時間、患者さん自身で着用しないといけないので、装着を怠ると効果が出ません。またマウスピース矯正は歯を平行に動かすことを苦手としているため、抜歯症例など歯根の移動量が大きい症例では難易度が高まります。マウスピースでの矯正治療を成功させるためには、知識・実績が豊富な矯正専門医のもとで適応症例であるのか正しい診断を受けることが重要です。不測の事態にそなえ、ワイヤー矯正での対応ができる医師であるとより安心です。 【(3)矯正は難易度が高い領域、医師選びこそ大事に】 矯正治療は医師の技術に大きく差が出る専門領域です。しかし専門医でなくても矯正治療はできてしまうため、カウンセリングまでは主治医と話せたけれど、実際の治療は毎回異なる術者が行うケースも。医師選びの一つの目安は、日本矯正歯科学会の認定医以上であること。矯正歯科医として基本的な資格とされており、一定の技術があると判断できます。クリニックのスタッフとコミュニケーションが取りやすいと感じるかも大切です。治療のメリットだけでなく、リスクを提示してくれるクリニックは信頼できると言えるでしょう。また、矯正治療中は装置が外れるなどのトラブルがあるため、応急処置をすぐに対応してくれるか確認することも重要です。
教えてくれたのは…
『吉祥寺矯正歯科クリニック』 院長 鈴木美穂先生 裏側矯正のエキスパートのもとでスキルを磨き、2021年クリニックを開業。芸能・医療関係者のほか、全国各地から通う人が続出。 【住所】東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-9 FSビル 5F 【営業】10~17時 【休み】月・水曜※木・日曜は月1回不定休 撮影/河野 望 取材/広田香奈 編集/越知恭子 再構成/Bravoworks,Inc. ※CLASSY.2024年10月号「自分のお金だからできるキレイのベースの3つのこと」より。