最初はヒゲ脱毛だけのつもりが「全身ツルツルにしたい」と変わるケースも…急増する「男性の医療脱毛」メリットと注意点
---------- 近年、急増しているという男性の「医療脱毛」。ヒゲはもちろんのこと、腕、胸、すね、脇など、全身の脱毛を希望する男性も珍しくないという。皮膚科専門医の花房崇明氏が、男性が全身脱毛をすることのメリットと、意外に知られていない注意点について解説する。 ---------- 【写真】小学3年生の女子でも「腕の毛を脱毛したい」…キッズ脱毛の注意点
年々高まっている男性の医療脱毛ニーズ
私のクリニックでは、5年ほど前から医療脱毛を希望する男性患者が増えました。最も多いのがヒゲの脱毛で、最近では毎日施術をおこなっている状況です。2019年から2023年までの男性のレーザー施術数は延べ3000件以上に上ります。 ヒゲ脱毛を希望する理由として多いのが、ヒゲの濃さに対するコンプレックスやヒゲ剃りの煩わしさです。特にアトピー性皮膚炎があり、ヒゲ剃りのたびに肌が荒れてしまう方にとっては、アトピーの悪化を抑えることにもつながります。 私自身、朝と午後にヒゲを剃らなければいけないほどヒゲが濃く、持病のアトピーも剃る度に悪化していたのですが、医療脱毛をしてからはヒゲ剃りをしないため、肌のかゆみや赤みに悩まされなくなりました。 特に20代、30代の方は、ヒゲ剃りの煩わしさや、ヒゲ剃りによる肌荒れを理由に医療脱毛に踏み切ることが多いです。やはり毎日のことなので煩わしさを解消したいのでしょう。 実際、毎朝、ヒゲ剃りに5分かかっている場合、1年で30時間以上をかけている計算になります。忙しいビジネスパーソンにとっては、時短につながることもメリットです。また、脱毛後は以前より若く見られるようになったという声も聞きます。 件数ではヒゲ脱毛が圧倒的に多いですが、手や腕、胸、すね、脇など体の脱毛を希望する男性患者さんも増えており、年代は10～50代まで幅広いです。 背景としてSNSの影響や、「胸毛があるのが男らしい」から「ツルツルのほうが清潔感がある」と価値感が変化したことがあるでしょう。10代の学生さんの場合は「フットサルのユニフォームを着ると、すね毛が気になる」というように、やっているスポーツを理由に挙げる方が多いです。
