PGAツアー選手が「10.5度」ドライバーを使う時代。アマチュアは11~12度のハイロフトが良い!? 識者に聞いてみた
●いまのハイロフトと昔の10.5度、リアルロフトは変わらない 「昔はリアルロフトが寝ているヘッドが多かったのですが、初速が重視されるようになった今のドライバーは、リアルロフトがやや立った傾向に。なので、実は今のハイロフトと昔の10.5度のリアルロフトって近しい数値なんです」と松尾氏。 また、「昔のハイロフトはエッジを前に出してフェースを後ろに倒しただけのものが多かった。すると、フェース面上のSSがおのずと高くなるので、スピンが入りやすかったんです。ところが、いまのハイロフトでは重心を浅くすることでSS位置を低くし、スピンを抑えられるようになりました」(松尾氏)。 ●ロフトを寝かせても設計上の工夫が見える 以下の表は松尾氏が計測した『TSR2』の11度と10度の計測値になる。 「11度は10度に比べ重心を浅くしてSSが上がりすぎないようにしているので、スピンが極端には増えない設計になっています。余剰重量を巧みに利用した現代ならではの設計です。また、10度よりも11度のほうが重心距離が短くてネック軸回り慣性モーメントが小さいので、ダウンスウィングでヘッドを返しやすく、球もつかまえやすい設計になっています」(松尾氏) TEXT/Satoru Niida PHOTO/Tadashi Anezaki ※月刊ゴルフダイジェスト2024年5月号「人生史上最長キャリー! ハイロフトドライバー」より一部抜粋
月刊ゴルフダイジェスト