山下美夢有が首位浮上 今季初Vなら生涯獲得賞金は史上最年少で6億円を突破/国内女子ゴルフ
RKB×三井松島レディス第2日(11日、福岡CC和白C=6305ヤード、パー72)首位と1打差の4位から出た山下美夢有(22)=加賀電子=が3バーディー、ボギーなしの69で回り、通算7アンダーで岩井千怜(21)=Honda、佐久間朱莉(21)=大東建託=と並んで首位に立った。2年連続年間女王の山下が今季初優勝を果たせば、生涯獲得賞金は史上最年少で6億円を突破。代表決定まで40日余りとなったパリ五輪出場に向けても大きな1勝となる。 【写真】振り袖姿を披露した山下美夢有 明け方から雨予報の最終日を予感させる強い南風が吹く中、山下が今季8度目のボギーなしラウンドで首位に立った。 4番(パー5)で残り89ヤードの3打目をピン手前1・5メートルにつけて最初のバーディー。ショットの距離感に少し悩みながらも、5番(パー4)は5メートル、13番(パー4)は8メートルをねじ込んだ。 「風が強くてショットが曲がっていた。もう少しチャンスにつけたかったけど、神経を使う1・5メートルくらいのパーパットとかをしっかり決められたのはよかった」 昨年大会は岩井姉妹との3人のプレーオフにもつれ込み、妹・千怜に屈した。今年は通算7アンダーで並んだ岩井千と佐久間とのV争い。悪天候で最終日の競技がキャンセルとなれば、2年連続の三つどもえのプレーオフで原則は決着をつけるが、「まだそこは考えていない。勝ちたい気持ちはみんな同じ。1打1打に集中するだけ」と短い言葉に気持ちを込めた。 優勝すれば、生涯獲得賞金は横峯さくらの24歳147日を大きく更新する22歳284日で6億円を突破。世界ランキングは畑岡奈紗に続き、パリ五輪代表圏内の日本勢2番手に浮上する可能性もある。 母の日と重なった通算25度目の最終日最終組。「優勝が一番ですよね」。母・有貴さんに贈る2年ぶりの母の日Vが、山下にとってはパリに一歩近づく切符となる。(臼杵孝志)