玉川徹氏「メジャーもスポ根ドラマに?」左肩脱臼の大谷翔平WS出場めぐるドジャース判断に疑問
元テレビ朝日社員の玉川徹氏は8日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(30)が5日(日本時間6日)にロサンゼルス市内で左肩の脱臼による関節唇損傷を修復する関節鏡視下手術を受けていたことについて、当初は「亜脱臼」と発表されていたことを絡めてコメントした。 球団側の発表では、大谷の手術は無事成功し、今後について、来年2月10日前後に開始するとみられる「春季キャンプには間に合う」とされている。ただドジャースのゴームズGMは大谷の復帰プランに関し「春季キャンプに準備できることを期待している」「これから確認していくが、標準より複雑でもあり、何がベストのやり方かを話し合っていく」と述べた。 大谷が左肩を脱臼した状態でワールドシリーズに「強行出場」していた可能性もある中、元プロ野球選手のタレント長島一茂は「大谷選手が(世界一になった直後)『(シリーズ出場は)無理と思った』とコメントしていた。手術を受けていたこともビックリしたが、大谷選手が無理というくらいだから相当ひどいということは推測された。そんな中、夢の舞台だし、本人が出たいといえば(止めるのは)難しいんだろうけど、その判断で良かったのかな」と、指摘した。 すると玉川氏は「ぼくは(ドジャースに)不信感を持っているんですけど」と切り出し、「大谷さんほどの選手にいくらでもお金をかけて診察できる体制があって亜脱臼か脱臼かわからないものなのかな」と指摘。リモートで解説したベースボール&スポーツクリニックの馬見塚尚孝理事長が「おそらく(診断は)最初から脱臼で、予定通り手術をしたのではないか」と指摘すると、「脱臼と分かっていたのに亜脱臼といってプレーしたのか。今までもそうだけど、大谷さんは『出る』というわけですよ。そういうのをドジャースは止めてくれると思ったけど、GMは『大谷の意見にはどんなことでも反対しない』と。シーズンの途中ならまだ先があるけど、残り3試合で、ワールドシリーズの優勝がかかっている時には、本人が出たいと言えばそれでいい、ということだと僕は思う。それで結局、手術じゃないですか。そういうものなの?」と疑問をまじえて訴えた。 大谷のファンを公言している玉川氏はさらに、伝説的な野球マンガ「巨人の星」に言及。「僕はあまり野球は詳しくないけれど、『巨人の星』(に登場する)大リーグボール3号は、パーフェクトを達成するには選手生命を絶たれる、みたいな中でも投げきったという話。メジャーリーグはそういうところから、最も遠いところにあると思っていた。もっと合理的で」とした上で「あの時点で無理したら、後々にかかわる状況はなかったんですか」と馬見塚氏に聞いた。同氏が「多少の影響は実はあるが、手術をさえすればしっかり復帰できると見込まれたんだと思う」とコメントすると、玉川氏は「そうすると、うそついちゃうんだ…」と力なく語った。 一茂は「日本は、がまんが得意な人が多い。けががあってもできるところまでやってぶっ壊して、復帰が遅れる。アメリカはちょっとのけがでもすぐに休ませて、復帰への時期を短くする。そこが、アメリカも変わってきちゃったのかな。大谷選手1人のために」と指摘。玉川氏は「(出場の判断は)大谷選手のためなのか、やっぱりワールドシリーズ優勝のためなのか、それともアメリカも、スポーツ根性ドラマになってきているのか…」と、納得できない様子で続けた。