最初の人類の祖先は「”頭蓋骨”を割って指で器用に”脳みそ”をすくって食べていた」!?…現代とは全く異なる”原人”の驚きの姿
原人の食生活
そのころもすでに暖かかったが、おもに海抜1000メートルを超える高所で生活していたため、暑くはなかった。 まばらに木々が茂る開けた草原で、人類は小さな集団を形成し、昼間に地面を掘って植物の根や球根、苦い新芽やゴツゴツした根茎、木の実やシロアリを探していた。運がよければ、ハイエナやライオン―当時はハンターとして人間よりもはるかに優秀だった―の食べ残した肉が見つかることもあっただろう。そうした死骸の乾燥した肉片がタンパク源だった。骨髄や脳もそうで、頭蓋骨を割って指で器用に脳みそをすくって食べていた。 200万年前、更新世が始まる。人類の進化にとって、極めて重要な時代の幕開けだ。奇妙な見た目の巨大動物が地表を支配した。マンモス、ケブカサイ、サーベルタイガー、あるいは巨大なアルマジロ(グリプトドン)が地上を闊歩していた。 どの種も絶滅したが、その責任は人類にもある。 『“最新の生活時間モデル”で紐解く初期ヒト族の“道徳的変革”…「全員の利となる公益を優先する」人類の協調はこうして始まった!』へ続く
ハンノ・ザウアー、長谷川 圭
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