385センチ×105センチの壁に「正方形のタイル」を隙間なく貼ったときの、「タイルの大きさ」は…? 1センチは除外します
タイルの大きさを求めよ
最大公約数は次のような問題で使われます。 ---------- 問.横の長さが385cmで縦の長さが105cmの壁があります。ここに正方形のタイルを隙間なく貼りたいのです。この壁に1cm×1cmの正方形のタイルが貼れるのはいうまでもありません。しかし、それは小さすぎて数が多くなりますので、この壁を隙間なく貼ることのできる正方形タイルで最大のものを求めてください。 ---------- もし、そのような正方形タイルが見つかったとしますと、横と縦にその正方形が隙間なく並んでいますので、このタイルの1辺の長さは横385cmと縦105cmの約数だということになります。つまり、1辺の長さは385と105の共通の約数であるということです。 そこで、まず385と105の共通の約数を求めて、その中で最大のものを求めればよいことになります。つまり、この問題は385と105の最大公約数を見つければ解決します。 そこで、385と105のそれぞれの素因数を求めてみます。 385=5×77=5×7×11 105=5×21=3×5×7 このことから、双方に共通の約数は、1, 5, 7, 5×7=35となりますので、最大のものは35です。よって、答えは35cmサイズのタイルということになります。 このように素因数分解を行うことで最大公約数を見つけることができますが、別の方法も古くから知られています。続いて、その方法をご紹介しましょう。 ---------- 学びなおし! 数学 代数・解析編 なっとくする数学キーワード29 ロングセラー『なっとくする数学記号』の著者にして、数学教育を知り尽くした専門家だから書けた、「学びなおし」の決定版! ----------
黒木 哲徳(福井大学名誉教授)