天海祐希、主演舞台『桜の園』が開幕「本当にすごいメンバーばかり」 共演の井上芳雄「大きな発見でした」
世田谷パブリックシアターで開幕
俳優の天海祐希が主演を務める舞台『桜の園』が8日、東京・世田谷パブリックシアターで開幕した。 【写真】天海祐希が“ふくよか”な女店主に激変 ファンを驚かせた大掛かりな特殊メイク 帝政ロシア末期を舞台に、没落してゆく貴族社会と人間たちをみつめた悲喜劇を世に遺した劇作家アントン・チェーホフによる戯曲を劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏が独自の視点から上演台本と演出を手がけたシリーズ「KERA meets CHEKHOV」の最終章となる本作。 この最終章を彩る俳優陣は、天海、井上芳雄、大原櫻子、荒川良々、池谷のぶえ、峯村リエ、藤田秀世、山中崇、鈴木浩介、緒川たまき、山崎一、浅野和之などのそうそうたる顔ぶれが並んだ。 同作でラネーフスカヤ夫人を演じる天海は「チェーホフ戯曲を演じるのは初めてです。以前は、もっと難解で高尚なイメージをもっていたのですが、ここに出てくるのは不完全で愛おしい人ばかり。大きな時代の流れの中で、誰もが皆一生懸命生きているんだと思うと胸が熱くなります」と登場人物たちに思いをはせた。 続けて、「それにしても、ご一緒の皆さん、本当にすごいメンバーばかりで、どこを見ても面白いんですよ。また、KERAさんに演出を受けるのも初めてなのですが、厳しくも優しい方で、毎日が楽しく勉強になることばかりです。こんな受け取り方や表現の仕方があるんだなと、KERA版『桜の園』を楽しんでいただけたら嬉しいですね」と充実感をにじませた。 共演する井上は「派手な出来事は描かずに、その前後の状況や人々の変化を描いていくのがチェーホフ戯曲の作風ですが、そこにすべてのドラマがあるという見せ方は、自分にとって大きな発見でした。その周辺に何があるのかを探ることは、芝居でも人間を考える上でも重要だと思います。120年前に書かれた戯曲ですが、世の中のすべての人間のタイプが登場しているのでは、と思うくらい多種多様な人物が出てきます。それがチェーホフが世界中で上演され続けている理由かもしれません。これが喜劇なのか悲劇なのか、観客の皆さんも見終わった後に楽しく思いを巡らせてみてください」と呼びかけている。 【公演情報】 【東京公演】2024年12月8日(日)~27日(金):世田谷パブリックシアター 【大阪公演】2025年1月6日(月)~13日(月・祝):SkyシアターMBS 【福岡公演】2025年1月18日(土)~26日(日):キャナルシティ劇場 【作】アントン・チェーホフ 【上演台本・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ 【キャスト】天海祐希 井上芳雄 大原櫻子 緒川たまき 峯村リエ 池谷のぶえ 荒川良々 鈴木浩介 山中崇 藤田秀世 山崎一 浅野和之ほか
ENCOUNT編集部