ユニホームに袖を通し、ポーズを決める上沢＝撮影・坂部計介

　米大リーグ、レッドソックスからＦＡとなり、ソフトバンクと４年総額１０億円超の大型契約を結んだ上沢直之投手（３０）が２６日、福岡市内のホテルで入団会見に臨んだ。ポスティング制度を利用して挑戦した米球界から１年で帰国し、移籍を決断した理由を「ホークスの熱意に僕の心を打たれたのが一番」と語った。古巣・日本ハムへの思いも口にし、「決断して選んだ道」と新天地での活躍を誓った。（金額は推定） 【写真】身も心もソフトバンクの染まった上沢 　オールバックの髪形、黄色のネクタイでビシッと決めて登場した上沢は「簡単な決断ではなかった」と、悩みに悩んでソフトバンク入りを決断したことを明かした。 　入団の決め手となったのは「熱意」だった。古巣・日本ハムなど他球団からもオファーがあったとみられるが、「僕に対する役割、こうなってほしいビジョン…。ホークスさんの熱意に僕の心が打たれたのが一番」と説明した。 　昨オフ、ポスティングシステム制度を利用して米球界に挑戦した。レッドソックスで２試合に登板し、その後はマイナー暮らし。「適応しようとした中でいろいろ試したり、吸収しようと試しているうちに自分の強みが分からなくなってしまった。まさか１年で戻るとは…」と自分の投球スタイルを見失い、１年での帰国を決めた。 　夢を応援してくれた日本ハムへの恩義は当然あった。「ものすごく感謝していますし、アメリカに挑戦させてもらえたのもファイターズのおかげ」。ただ、ソフトバンク・三笠ＧＭの「日本一の力になってほしい」、倉野投手コーチからは球団、チームの良さを聞き、新天地での再出発を決断した。 　今回の移籍に厳しい声は多い。「さまざまな声があることは分かっていましたけど、結局、僕が最後決断して選んだ道なので」と上沢。自分の進んだ道が正しかったと証明するために、マウンドで躍動する。