カタール、EUへのガス輸送停止警告 強制労働巡る新法で=FT
[ロンドン 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国が強制労働と環境破壊に関する新法を厳格に施行すれば、カタールはEUへの液化天然ガス(LNG)輸送を停止すると、アルカービ・エネルギー担当相が22日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで語った。 カタールは米豪に次ぐ世界第3位のLNG輸出国。 データ分析会社ケプラーによると、ロシアによるウクライナ侵攻後、カタールはEUのLNG需要の12─14%を供給している。 今年承認された「企業サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令(CSDDD)」は、EU域内で事業を展開する大企業に対して、サプライチェーンにおいて強制労働が行われていないか、環境破壊を引き起こしていないか調査し、もしそうした事実があれば対策を講じるよう義務付けている。違反すれば世界売上高の最高5%の罰金が科せられる。 アルカービ氏はFTに「売上高の5%を失うというのであれば、欧州には行かない」と表明。「(カタール国営石油・ガス会社)カタールエナジーの売上高の5%とは、カタールの国家収入の5%を意味する。これは国民のお金であり、失うことはできない」と語った。