米ISM製造業指数、23年7月以来の低水準-7カ月連続で縮小圏
(ブルームバーグ): 米供給管理協会(ISM)が発表した10月の製造業総合景況指数は、2023年7月以来の水準に低下した。活動の拡大と縮小の境目である50を7カ月連続で下回った。生産減少と在庫縮小が影響した。
過去2年、景況指数は1カ月を除き全月で50を下回っている。10月の生産指数は46.2。21年4月以来の大幅低下となった。
ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ会長は「ヘリーン」と「ミルトン」という2つの大型ハリケーンによる混乱が大きな影響を与えたとは考えていないと、記者団との電話会見で述べた。しかし米大統領選の結果が不透明なため、企業はどのような経済政策が実施されるかを見極めようとしており、それが在庫投資や設備投資の妨げになっているとの見方を示した。
「恐らく年末までこの減速期が続き、成長し始めるのは1月か2月になるだろう」と語った。
原材料と投入資材に対する価格圧力は9月に低下した後、10月に上昇を再開。仕入価格指数は6.5ポイント上昇し54.8と、1月以来の大幅上昇となった。ボーイングのストライキと2つのハリケーンが供給を制限し、価格を押し上げた可能性がある。
新規受注と雇用の指数はともに縮小圏にとどまったが、前月からは若干上向いた。雇用指数は44.4に上昇したが、5カ月連続で50を下回った。新規受注指数は1ポイント上昇の47.1。
製造業6セクターのうち、拡大を示したのは食品・飲料とコンピューター・電子製品の2セクターだけだった。
在庫指数は12年6月以来の低水準となり、生産者が在庫を低水準で抑えていることを示唆した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Manufacturing Activity Falls to Lowest Level Since July 2023(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Alexandre Tanzi