「ピコレーザー」の効果・メカニズムを医師が解説! 従来のレーザーとの違いは?
ピコレーザーでアザ治療をする場合の注意点
編集部: ピコレーザーによる治療は、保険適用ですか? 小林先生: アザの種類によって異なります。蒙古斑がお尻や腰、背中以外の場所にできる「異所性蒙古斑」や、顔面の半側に存在する青アザである「太田母斑」は保険適用となります。また、金額はアザの面積によって異なり、4c㎡未満であれば6000円程度で受けられます。その一方、扁平母斑と呼ばれる茶アザの治療でピコレーザーを用いる場合は保険適用外なので、治療前に必ず確認しておきましょう。 編集部: 治療の安全性は? 小林先生: 厚生労働省やFDA(アメリカ食品医薬品局)にも安全性を認められています。安心して受けていただければと思います。 編集部: 治療を受ける上での注意点はありますか? 小林先生: 場合によっては、色素沈着、発赤、脱色素などのリスクがあります。また施術後、一時的に肌荒れのような症状が起きることもあります。施術をした後は保湿をしっかりおこない、医師に処方された内服薬や外用薬を規定通りに使用しましょう。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 小林先生: レーザーによる治療はどうしても合併症があります。そのため、シミやアザの具合に応じて、合併症が一番少ない治療を選ぶことが必要です。また、シミと比べてアザの治療は難易度が高いので、医療機関を選ぶ際にはアザ治療を積極的におこなっているクリニックを選ぶのも大切です。アザ治療の症例数が多いなどを判断基準とし、適切な医療機関を選ぶようにしましょう。
編集部まとめ
一口にアザといっても、種類などにより治療法が異なります。ピコレーザーの場合には治療回数は多くなるかもしれませんが、後々、綺麗に仕上がるのが魅力ですね。もしアザに悩んでいる場合、まずはピコレーザーが適応かどうか、医師に相談することをおすすめします。
【この記事の監修医師】
小林 正弘 先生(新橋汐留 小林クリニック) 慶應義塾大学医学部卒業。その後、慶應義塾大学病院形成外科レーザー外来責任者、慶應義塾大学教授などを務める。2022年、東京都港区に「新橋汐留 小林クリニック」を開院。医学博士。日本形成外科学会 形成外科専門医。