V8に劣らない高揚感のある走りを実現!メルセデスAMG GLC 63 S Eパフォーマンス【海外試乗】
いかにもAMGらしい乗り味を持つ
走り出してアクセルペダルをまず踏み込んでみたとき、約2.3トンもの重量にもかかわらずフットワークが軽いことに驚いた。さらに低回転域から過給する電動ターボのおかげでよどみなくトルクが沸き上がってくる。 V8に劣らないダッシュパワーと同時にドライバーの耳には低いシンセティックサウンド(合成音)が響きわたり高揚感を高める。 また、ステアリング操作は正確で、センター付近でもナーバスではないゆえに高速道路ではどんなスピードでもリラックスして走れる。ただしステアフィールは全体的にやや人工的な感じがあった。 さらに山間部のワインディングロードを走った。ここで好印象に感じられたところは、改善された前後の重量配分によるハンドリング性の向上である。もちろんここには最大で2.5度の舵角を与えられた後輪ステアの効果もあるが、48Vのパワーによって作動する電子制御のロールスタビライザーの効果が高く自然で安定した姿勢でコーナーをトレースした。
GLC 63 S Eパフォーマンス 主要諸元
コンパクトで実用性の高いSUVボディとモータースポーツから市販車へ移植された環境技術であるPHEVシステムの組み合わせは、いかにもAMGらしいソリューションだ。ちなみにドイツで発表された価格は12万1856ユーロ(約1924万円)である。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス) ■GLC 63 S Eパフォーマンス 主要諸元 ●全長×全幅×全高:4749×1920×1635mm ●ホイールベース:2888mm ●トレッド 前/後:1645/1646mm ●車両重量:2310kg ●エンジン種類:直4DOHC電動排気ターボ+モーター ●総排気量:1991cc ●圧縮比:9.1 ●最高出力:350kW(476ps)/6750rpm ●最大トルク:545Nm(55.6kgm)/5250-5500rpm ●モーター最高出力:150kW(204ps) ●モーター最大トルク:320Nm(32.6kgm) ●バッテリー容量:6.1kWh ●システム最高出力:500kW(680ps) ●システム最大トルク:1020Nm(104.0kgm) ●EV走行距離:12km ●0→96km/h加速:3.4sec ●最高速度:275km/h(リミッター作動) ●駆動方式:4WD ●トランスミッション:9速AT ※EU準拠
Webモーターマガジン