「IDOL3.0 PROJECT」ファイナリストで結成のRain Treeがデビュー曲歌唱メンバー決定 公開セレクションで見せた17人の絆
昨年「WHITE SCORPION」がデビューした、秋元康総合プロデュースの「IDOL3.0 PROJECT オーディション」。その最終審査に残りながら選ばれなかった17人による新ガールズグループ「Rain Tree」のメジャーデビューシングルのセレクション発表会が11月11日に東京・TOKYO FMホールで開催。デビュー曲を歌うメンバー7人が公開審査とファン投票で選ばれ、またメンバーの名前も新たな個人名が公開された。 【写真】セレクションメンバー決定の瞬間、ほか【15点】 最終審査まで残りながらも合格できなかった17人は昨年から「FINALIST」として活動しており、10月8日には「Rain Tree」のグループ名と2025年1月のメジャーデビューが発表になった。 Rain Treeではシングルごとにメインメンバーを選考するセレクションシステムをとり、体調不良で休業中の黒澤禾恋(旧ミラン)を除く16人が参加。歌・ダンス・自己表現の3項目で審査があり、セレクションの様子はLemino配信のドキュメンタリー『Documentay of another IDOL3.0』で10月18日から全5回に分けて配信される。 この日はファンの前で、1分間の自己表現のパフォーマンス審査も行われて1人ずつ思い思いに自己PRをしていく。ダンスや楽器の演奏などの特技を披露したり、アイドルに賭ける思いを大声で叫んだりと、1stシングルに賭ける気持ちをぶつけていく。時には客席のファンも手拍子で応え、推しのメンバーの名前を叫ぶファンもいて熱量の高い時間が流れた。16人のアピールは生のステージとSHOWROOMを見ているファンにより、すぐに投票結果に反映される。 続いてFINALIST時代の初めての楽曲『命しか捧げるものがない』と、合宿期間に課題として鍛えてきたダンス曲を16人で披露する。先ほどのバラエティ豊かなパフォーマンス審査から一転、ロックなサウンドにのせて3週間の合宿で磨いた一糸乱れぬダンスと歌を届け、客席からも自然にクラップが生まれて場内が一体感にのみこまれていった。 ここでメンバーを指導してきた講師からのコメントもとどけられ、厳しいレッスンをくぐってきたことを思い出した彼女たちの目には涙が。とりわけ朝宮日向(チャイ)が「私は本当にダンスが苦手で…毎日できなくて泣いてばっかりで何度も自分が嫌いになったたんですが、ニイちゃんとかが優しい言葉をたくさんかけてくれて」と号泣すると、メンバーももらい泣き。17人の連帯感の強さが垣間見えた瞬間だった。 そしてこれまでの審査結果と投票結果が集計され、いよいよメインメンバーの発表へ。選ばれたのは佐藤莉華(サナ)、遠藤莉乃(イチゴ)、綾瀬ことり(コトリ)、新野楓果(ニイ)、加藤柊(キナコ)、鈴野みお(リンリン)、橋本真希(マキ)の7人。1人ずつ名前を呼ばれると、ほとんどのメンバーが涙をにじませながら登壇して抱き合う。ファンからも名前が呼ばれるごとに喜びの歓声があがり、最後のメンバーとして最年長の橋本が呼ばれた時にその声はひときわ大きくなった。 選ばれた喜びや支えてくれた人々への感謝とともに、「心のどこかで17人全員で表題曲を歌いたかった」(佐藤)というように、多くのメンバーが「全員で表題曲を歌いたかった」という思いを明かした。昨年のオーディションで最終選考まで進んだものの一度はすり抜けてしまったデビューのチャンス。同じ悔しさを味わった17人で、もう一度デビューを夢見て自分を磨いてきたからこそ、選ばれなかったメンバーの気持ちも背負って7人はデビューシングルに臨む。 Rain Treeのグループ名は雨が降ると葉を閉じ、晴れると葉を開いて水を大地に振りまくというレインツリーにちなみ、困難に耐える強さと仲間を思うやさしさを兼ね備えたアイドルを目指す。グループ最年少で表題曲メンバーに選ばれた鈴野は「1stシングルは絶対に成功させます。Rain Treeは17人でRain Treeなので、ずっと頑張っていきます」と宣言し、新野は「いつか17人で東京ドームに立てるように頑張っていくので、これからもよろしくお願いします」と大きな夢を掲げた。7人による表題曲と、10人によるカップリング曲を収録したデビューシングルに向けて、Rain Treeはさらに凛と強くなっていく。
大宮高史