【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第4ステージ】ブエルタを知り尽くす男・ログリッチ 今大会1つ目の山岳を制しマイヨ・ロホに袖を通す「今日の僕は幸運で、脚にも力があった」
1kmほど逃げたガルをログリッチら3人が捕まえると、そのままパスして先へ進む。残り2kmではマスがペースアップを試みたが、ログリッチもファンイートヴェルトも難なく対応している。
少しばかりの緩斜面を抜けて、再度急坂区間に入ったフィニッシュ前1.4kmでは、猛追したガル、ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)、マシュー・リッチテッロ(イスラエル・プレミアテック)が先頭合流。さらにはミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップ)も追いついて、7選手によるステージ優勝争いとなった。
残り1kmを示すフラムルージュを通過して、数回リッチテッロが仕掛けるも失敗。残り600mではガルが仕掛けたが、これも決まらず。そして最後の200m。ランダのアタックにカウンターで反応したファンイートヴェルトが先頭へ。他の6人からリードを得たかに見えたが、ここは百戦錬磨のログリッチが冷静に対処。フィニッシュ前数十メートルでファンイートヴェルトを緩やかな右カーブの外側からかわして、そのままステージ優勝を決めた。
「コンクリートの上り坂は得意にしていて、急勾配も含めてブエルタらしくて気に入っているんだ。周りに大差をつけるのは確かに難しいけど、一番にフィニッシュできれば満足だよ。今日の僕には運があったし、脚にも力があったんだ。だから勝てたんだと思う」(ログリッチ)
“ビッグ4”の一角として挑んだツール・ド・フランスで落車負傷。傷めた背中はまだダメージが残っている。不安要素こそあれど、序盤から総合で優位に立つのは大会3連覇を成し遂げた2019年から2021年と同様。“ブエルタ・マエストロ”が、まずは流れをつかんだ。
「今はまだ体がどう反応するか見ながら走っている段階。ブエルタを走りながら、背中の痛みが癒えると信じている。マイヨ・ロホ? 僕としてはライバルを追うより“少し前にいる”くらいの方が好きだから、この状況は悪くないね。ただ、まだ大会は始まったばかり。毎日を楽しみながら、ベストを尽くすこと。それが今の僕とチームにできることだよ」(ログリッチ)
【関連記事】
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】激坂スプリント勝負はログリッチが勝利、マイヨ・ロホも獲得/第4ステージ
- 新女王誕生! カタジナ・ニエウィアドマが「全ステージをパーフェクトに走り抜いた」と自賛の個人総合初優勝 絶対的存在のデミ・フォレリングは4秒届かず【Cycle*2024 ツール・ド・フランス ファム:レビュー】
- 【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第3ステージ】翼を取り戻したファンアールト。「僕にとってパーフェクトなスプリントだった」
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】ワウト・ファンアールトが大会初出場で初区間優勝/第3ステージ
- 【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第2ステージ】グローブスが1年ぶりの勝ち星「プレッシャーから解放された」ファンアールトは初のマイヨ・ロホ着用