家族にやさしい地域密着型の複合施設「LDK覚王山」とは?/愛知
2014年5月、千種区覚王山に新たな商業施設「LDK覚王山~まちのツリーハウス~」がオープン。“家族みんなで集まれる場所”をコンセプトにカフェやダンススタジオ、デイサービスなどがあり、“健康・まなび・癒し”を実感できる様々な店舗が集まる複合的な商業施設となっている。 ■一番の魅力は無料のキッズルーム エントランスの横にある、広々としたキッズルームは無料で利用することができる。柔らかなマットの上には子どもが遊べるおもちゃが置かれ、ママやパパなど大人が座りながら見守ることができるソファも配置。親同士や子同士の交流の場となっており、地域の新たなコミュニティとして多くの親子が利用しているようだ。 オープンから3か月が経ち、徐々に利用者も増加。キッズルームで近所のお年寄りに子どもを預かってもらったママもいるようで、地域交流の幅も広がりを見せている。また、イベントや託児セミナーも不定期で開催中。利用者も「場づくりシェア」として1時間1000円(税抜)の時間貸し利用ができるのも特徴だ。
■カフェに、読書に、ダンス教室に。過ごし方いろいろ キッズルームのほかにブックカフェやダンススタジオ、デイサービスなどの店舗が共存。キッズルームに子どもを預けている間、ママはカフェでお茶をしたりダンス教室に参加したりすることができ、一人の時間、友人との時間を楽しむことができる。 ブックカフェ「LDK Book Cafe」には食や暮らし、アート、教養などをテーマとした約3000冊の書籍や雑誌が置かれ、古書や絵本も豊富。読み聞かせ利用など、祖父母と子どもが一緒に過ごしている光景を見ることも少なくない。趣味の読書や、勉強、仕事の打ち合わせなど、開放的な空間の中で様々なシーンでの利用が期待できる。
■一児の母でもある支配人の想いがカタチに 「子どもを安心して遊ばせながら夫婦二人でくつろぐ時間が作れたらいいな、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に楽しめる場所が近くにあったらいいな、そんな思いを実現しました」と語るのは、LDK覚王山の企画者であり総支配人の横山幸子さん。名古屋で子育てをする上で、核家族化による子育ての孤立、託児所の不足や女性の社会復帰支援の遅れなどの社会問題を実感したそう。 「これからの育児は地域コミュニティが大切。必要なことは、若い世代とお年寄り世代をつなぐ“情報交流”です。ママ友や夫婦との時間を充実させたり、地域イベントを企画したり参加したり、女性のキャリア再生のお手伝いをしたり―。そんな“あったらいいな”を詰め込みました」と、オープンの経緯を話してくれた。 多世代型のコミュニティスペースが、地域活性化の一翼を担っている。 (編集プロダクション エディマート 礒永遼太) 「LDK覚王山 ~まちのツリーハウス~」 10時~17時、火曜休(店舗により異なる) 名古屋市千種区田代本通2-1