古性初V、3千人沸く 富山競輪・瑞峰立山賞 オールスター覇者、盤石
富山競輪開設73周年記念の瑞峰立山賞争奪戦(G3)は1日、富山市の富山競輪場で最終日を迎え、最終第12レースの決勝は輪界最高峰S級S班の古性優作(大阪)が8月のオールスター覇者の実力を示す盤石の走りで初優勝し、12度目のG3優勝を果たした。台風の影響なく好天に恵まれ、会場に詰め掛けたファン約3千人がトップ選手が繰り広げるスピードバトルに沸いた。 【写真】トークで会場を盛り上げる下条(右)と小林 決勝は、近畿ラインの石塚輪太郎(和歌山)が先頭を走り、古性は番手を進んだ。残り2周で東北と南関東で4車ラインを組んだS級S班の新山響平(青森)がまくりに出るが、石塚が譲らず突っ張った。古性は両者が並走する間を3コーナー付近で差し込み、そのまま力強く押し切った。実力通りの盤石の走りにスタンドは大歓声に包まれた。 地元勢はS級特選で第9レースの岩本和也(石川)が4着、村田祐樹(富山)が8着、第7レースの松崎貴久(同)が6着、富山市出身の志田龍星(岐阜)が8着だった。S級選抜は第6レースの小堺浩二(石川)は5着、第4レースの坂上樹大(石川)は7着、松田大(富山)は8着。S級一般で第1レースの伊藤健詞(石川)は6着だった。笹倉慎也(富山)は欠場した。 富山市公営競技事務所によると、8月29日~9月1日の4日間の入場者数は計7339人、車券売上累計は約57億3699万円だった。 ●古性「次も頑張る」 レース後、古性はファンから「良かったぞ」「最高だ」と声援を浴びながら、バンクに再登場した。優勝インタビューで「輪太郎が頑張ってくれた」と協力して戦った仲間の走りをたたえた。多くのファンの前で優勝できたことを喜び「しっかり練習して次のレースも頑張る」と話した。 表彰式では開催執務委員長の西田政司富山市副市長と横野昭市議会議長らがプレゼンターを務め、賞状やトロフィーを手渡した。 ●場内でイベント 家族連れも歓声 場内では多彩なイベントが行われ、競輪ファンに加え、大勢の家族連れらが詰め掛けた。水遊びコーナーでは簡易プールが用意され、子どもたちがウオータースライダーやパドルボートで歓声を上げた。 おもちゃの金魚すくいや水鉄砲の射撃などの縁日、自転車のスラローム走行に挑戦するコーナーも人気を集めた。 家族5人で訪れた富山市の保育士田中まゆみさん(42)は「台風で中止にならなくて良かった。子どもも大人も楽しめたので、また次の機会があれば来たい」と話した。 ●下条と小林ファンに笑顔 地元選手トーク 会場では地元選手によるトークショーが行われ、ガールズの下条未悠(富山)と小林真矢香(石川)は23歳の同級生コンビとして登場した。 下条を「げじょみ」、小林を「ばちこ」の愛称で呼び合い、プライベートでも仲が良いという2人。下条が自宅に遊びに来た小林のために料理を作っていると、小林が爆睡していたエピソードを話し、ファンの笑いを誘った。 ●近谷、南儀も登壇 近谷涼(富山)と南儀拓海(同)の121期の同期コンビも登壇した。