【箱根駅伝】大東大のU20日本新記録男・棟方一楽「めちゃくちゃある」1区での箱根デビューだ
来年1月2、3日の東京箱根間往復大学駅伝に出場する前回10位の大東大が17日、埼玉県東松山市のキャンパスで会見を実施。先月の上尾シティハーフマラソンを1時間1分38秒のU20日本新記録で制し、1区登用が有力な棟方一楽(かずら、2年)は「大きな自信になった。(1区希望は)めちゃくちゃある。六郷橋が終わってからが勝負だと思う」とイメージを膨らませた。 前回大会は16人のエントリーメンバーには選ばれたものの、大みそかに監督室に呼ばれ、真名子圭監督から出走がないことを告げられた。「その思いを忘れるなと。その思いを持って練習した」と悔しさをぶつけ、指揮官からも「往路の大事な区間を任せたい。来年はエース争いをしてくれる選手」と期待される存在にまで成長を遂げた。 青森県鶴田町出身。祖父母は地元で人気のアイス店「棟方氷菓店」を営む。公務員の両親には「一番楽に生きてほしい」との思いで一楽と名付けられ、本人も「一」には強いこだわりが。実は陸上を始めたのも、小4の「11月1日」から。当時、好きだった女の子が陸上部に所属していたことから、サッカー部に見切りを付けて転部。人生を運命づける出来事となった。 地元は豪雪地帯で、例年11月中旬から3カ月間は屋外練習ができなくなった。そうした環境で脱落する選手も多い中、小6の時に初めて見た箱根駅伝に強い憧れを抱いた棟方は、努力を継続。走れない時期も体幹トレーニングなどに地道に取り組み、高校時代も全国レベルでの実績には乏しかったが、大東大入学後に才能が大きく開花。初の箱根路出走は目の前まで迫っている。 チーム目標は5位だが、個人として目指すのは、もっと上位。「主要区間を任せてもらえるので、区間上位で走りたい」と、他校の主力も目白押しの1区で一番輝いてみせる。