【独自】ペーパー会社を無資格で登記、「トクリュウ」関係か 司法書士法違反疑い、中国籍3人ら逮捕へ
無資格で会社設立の登記を行ったとして、京都府警捜査5課などが、司法書士法違反の疑いで、中国籍の男女ら3人を逮捕する方針を固めたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。経営実態のない多数のペーパーカンパニーを設立して開設した法人口座が、特殊詐欺グループによる詐取金の振込先として使われていた可能性があるといい、交流サイト(SNS)でつながって犯罪を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」との関連を調べる。 【現場写真】中国籍の男女らがペーパー会社を登記したとみられる建物 逮捕する方針を固めたのは、いずれも中国籍の30代の女と50代の男と、日本人のコンサルティング業経営の60代の男。府警は13日朝から関係先を家宅捜索している。 捜査関係者によると、3人は共謀し、昨年9月ごろ、司法書士の資格がないにもかかわらず、別の中国籍の男性を代表取締役とする会社を京都市南区に設立する登記をした疑いが持たれている。 関係者によると、3人は昨年夏から秋までの短期間に少なくとも約30社のペーパーカンパニーを設立、これらの会社の法人口座は、一部が別の犯行グループによる特殊詐欺事件の被害金とみられる多額の現金の振込先になっていたという。府警は、3人が法人口座の売買を目的に会社を設立していたとみて調べている。 捜査関係者らの説明では、3人は、南区の会社の代表取締役になった中国籍男性が最長5年の在留が認められる「経営・管理」の資格を取得する見返りに、数百万円の報酬も得ていたとみている。この会社の登記簿には、事業内容としてイベントや展示会への人員派遣、日用品雑貨販売などが記載されているが、活動実態はなかったとみられるという。