宇宙ごみ除去アストロスケール株、公開価格大幅に上回る-上場初日
(ブルームバーグ): 宇宙ごみ(デブリ)の除去などを手掛け、5日に東証グロース市場に新規上場したアストロスケールホールディングスの株価が一時1581円の日中高値を付け、公開価格(850円)を86%上回った。
同社株は買い気配でスタート。初値は1281円で株価はその後も上昇し、宇宙関連銘柄への期待の高さをうかがわせた。取引終了時間が近づくにつれて上げ幅を縮小。終値は1375円で時価総額は約1554億円だった。
2013年に創業したアストロスケールはイーロン・マスク氏率いる米スペースXの人工衛星「スターリンク」のように宇宙空間で活動する機器に損傷を与える可能性があるデブリの除去を目指す新興企業グループのリーダー格と位置付けられている。
創業者の岡田光信最高経営責任者(CEO)はインタビューで、宇宙空間の商業利用を目指すビジネスの需要は急速に伸びているが、デブリのリスクは依然として予測不可能だと述べた。
同氏は衛星の急激な増加に伴ってデブリも急増しており、宇宙空間が持続的に利用できなくなるのは明らかだと指摘。誰かが解決する必要があり、「不確実だからこそやる意味があると思っている」と話した、
アストロスケールは、衛星への燃料補給や修理など他のサービスへの進出も検討しており、新規株式公開(IPO資金)の一部を研究開発やプロジェクト開発の拡大に充てる意向だ。
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Nicholas Takahashi