北朝鮮の金総書記、軍事偵察能力の保有断念せずと表明
[ソウル 29日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、宇宙からの偵察能力は自衛と主権を守るために極めて重要だとし、北朝鮮はその保有に向けた努力を決して諦めないと述べた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が29日に伝えた。 北朝鮮は27日夜、2基目となる軍事偵察衛星を打ち上げたものの、空中で爆発して失敗した。 金氏は国防科学院を訪れた際、米国の軍事行動や挑発を理由に挙げ、「軍事偵察衛星の保有は国家の自衛的抑止力を強化し、国家主権や安全保障を潜在的脅威から保護するために極めて重要な課題」と述べた。 また、韓国が軍事偵察衛星打ち上げを非難したことに反発し、韓国による軍事力の示威や戦闘機などの演習を「火遊び」と呼んで批判した。 今回の北朝鮮による衛星打ち上げは、液体酸素と石油を燃料とする新しいエンジンを使用したことで宇宙開発競争で北朝鮮がさらに進歩したことを示していると専門家は指摘する。 ある専門家は、今回の設計はロシアがロケットの製造に協力した可能性を示唆していると指摘し、「大きな飛躍だ」と述べた。北朝鮮とロシアは昨年の首脳会談以降、軍事協力を強化している。