「前向きな一歩」FIFA会長、バレンシアファンの有罪判決を受けて発言。ヴィニシウスへの人種差別で処分が決定
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は10日、レアル・マドリードに所属するサッカーブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールへの人種差別をしたバレンシアファンの有罪判決を受けてコメントを残した。自身の公式インスタグラムのストーリーで伝えている。 事件が起きたのは2023年5月22日に行われた2022/23シーズンのラ・リーガ第35節のバレンシア対レアルの一戦。ホームのバレンシアが1-0でレアルに勝利した試合だが、ヴィニシウスがバレンシアの一部ファンに人種差別的なチャントや暴言などを吐かれたことにより、審判に申し立てをして、試合は一時中断するなど大荒れとなった。 そして、10日にラ・リーガが公式声明を発表。ヴィニシウスへ人種差別的な行為を行なったバレンシアのファン3人に執行猶予付き禁錮8ヶ月の有罪判決が下ったことを伝えた。また、ラ・リーガとスペインサッカー連盟が管轄する全ての試合への出入りを2年間禁止する処分も言い渡されている。 スペイン史上初めてサッカーの試合での人種差別行為で有罪判決が下った今回の事件についてFIFAのインファンティーノ会長が「このような断固たる行動と2023年5月のラ・リーガの試合でヴィニシウス・ジュニオールへの人種差別的な行動に関するスペイン当局の判決を誇らしく思います。これは前向きな一歩です」とコメントした。 また、先月タイのバンコクで行われたFIFA総会でも人種差別を議題に挙げていた。ここでの自身の発言を強調する形でインファンティーノ会長は、サッカーの試合の場でまだ人種差別的な行動をしている全世界の人々へ向けて「あなたたちは必要ない。そういう人々は除外されなければいけない。彼らは我々のコミュニティーの一部ではないし、フットボールの一部でもない」と話している。
フットボールチャンネル編集部