２２日、ロシア中部カザンで、中国の習近平国家主席（左）との会談で握手するプーチン露大統領＝ロイター

　ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどで構成するＢＲＩＣＳの首脳会議が２２日、ロシア中部カザンで開幕した。１月に４か国が加わり、計９か国に拡大して以降、初の首脳会議となる。２３日には首脳出席の全体会合が開かれる。新たに「パートナー国」資格の創設が検討されており、首脳間の協議を経て決定される見通しだ。

　首脳会議は２２日夜の夕食会で始まった。ロシアのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官（外交担当）は、２２日夜時点でパートナー国の候補に１３か国の名前が挙がっているとロシアメディアに明らかにした。

　ブラジル紙「フォーリャ・デ・サンパウロ」によると、パートナー国の候補はキューバ、ボリビア、インドネシア、マレーシア、ウズベキスタン、カザフスタン、タイ、ベトナム、ナイジェリア、ウガンダ、トルコ、ベラルーシなど。まだ最終決定はされていないという。

　南米のベネズエラも候補だったが、同じく南米の加盟国ブラジルがベネズエラのパートナー国入りに反対しているとも伝えている。

　ウクライナ侵略を続けるロシアは、欧米諸国への「対抗軸」としてＢＲＩＣＳを位置づけている。パートナー国の資格創設などを通じて非欧米諸国との結束を深める狙いがある。

　首脳会議開幕に先立ちプーチン氏は２２日、中国の習近平（シージンピン）国家主席と会談し、「中露の協力関係が世界を安定化させている」と述べ、結束を誇示。習氏もＢＲＩＣＳを「世界の多極化を実現する柱だ」と協力を拡大する姿勢を示した。プーチン氏はインドのナレンドラ・モディ首相とも会談した。