『返済30億円?利息が年1.5億円?』水原一平被告の今後...国際弁護士が解説「自己破産でも犯罪収益金や罰金はチャラにならない」大谷翔平選手が『お金はいいです』といった場合は?
日本時間の5月15日未明、罪状認否のためロサンゼルスの連邦地方裁判所前に姿を現した水原一平被告は、報道陣からの問いかけも終始無言を貫いていました。ドジャース・大谷翔平選手の口座から約26億円を不正送金した銀行詐欺など2つの罪に問われています。水原被告は起訴内容について無罪を主張しますが、すでに水原被告は検察側との司法取引に合意。この日は形式的に無罪を主張したものとみられ、今後、有罪を認める見通しだということです。カリフォルニア州の弁護士資格を持つ村尾卓哉弁護士に今後の裁判の行方などを聞きました。スタジオ出演した元衆議院議員・豊田真由子さんからの「どうにかお金を取り返す方法がないのか?」といった質問にも答えていただきました。 【写真を見る】水原被告が払う可能性のある約30億円の内訳は?大谷選手への返還のほかに追徴課税や罰金…そして利息が ◎村尾卓哉:国際弁護士 カリフォルニア州ニューヨーク州の弁護士資格を持つ 東町法律事務所所属 事業再生や行政訴訟などを扱う ◎豊田真由子:元衆議院議員 自民党議員時代は安倍氏と同じ派閥「清和会」に所属 東京大学法学部卒 厚労省在職中にハーバード大に留学
罪状認否のために姿を現した水原被告 報道陣の問いかけには終始無言
ーーーー日本時間の15日未明、ロサンゼルスの裁判所に水原一平被告が出廷、終始無言を貫きました。そして館内に入る前にベルトなどを外し、金属探知のゲートをくぐって裁判所内へ入館したということです。長い間ずっと報道陣が質問を投げかけていました。そのときの対応などを見ていてどのように感じましたか? (村尾弁護士)「おそらく司法取引が成立した状態で、ここからやはり何か余計なこととか、メディアに刺激を与えるようなことは避けて、できる限り無言を貫こうという方針で、おそらく事前に弁護士と話をして臨んだのかなという印象を受けました」
裁判所は安全上の懸念を理由にメディアを別室に移動 音声のみの傍聴
ーーー今回の出廷のとき、通常なら報道陣は法廷の中に入れるのですが、裁判所側は開始30分前に安全上の懸念があり対応できないとして、集まったメディアは隣の法廷に移動させられ音声のみの傍聴に。これについて村尾弁護士は『審理の公開は被告側を守る権利で、法廷の秩序を乱さないために裁判官の裁量で決定したのではないか』ということですが、どういうことでしょうか? (村尾弁護士)「多くの報道陣が詰めかけて、なかなか法廷内の秩序というか、静謐な中で審理をするというのが難しいだろうと。あとは警備上の都合でと裁判官がおっしゃっていたということですけれども、最終的に公開の法廷というギリギリのところを守りながら報道陣だけはちょっと横のところで音声でお願いしますと裁量で決めたんだと思います」