そろそろ定年だけど、退職金「1500万円」と「月20万円」の年金があれば老後は問題なし? 老後の“平均支出”をもとに試算
総務省 2023年家計調査報告[家計収支編] 2023年(令和5年)平均結果の概要を基に筆者作成 支出項目の中では夫婦2人世帯においても、単身世帯においても、「食料」「教養娯楽費」「交通・通信費」「光熱・水道」の順に支出金額が大きくなっています。この調査の結果を踏まえた上で、現在の自分の生活の支出と比較し、平均支出よりも多くなっている分については見直してみた方がよいかもしれません。
退職金1500万円と1ヶ月の年金20万円で生活していける?
退職金1500万円と1ヶ月の年金20万円で生活していけるのか、計算してみましょう。65歳以上の平均支出額をもとにして考えていきます。 ■夫婦2人世帯の場合 夫婦2人の場合の平均支出額が28万2497円となっており、1ヶ月あたりの年金額20万円だと約8万2000円不足しています。不足分を退職金から取り崩して補う場合、何年間退職金で生活費を賄えるか計算すると、「1500万円÷8.万2000円=183ヶ月(15年3ヶ月)」となります。 65歳の15年後は80歳で、平均寿命が男性約81歳、女性約87歳であることを考えると、退職金からの補填(ほてん)だけでは足りない可能性があります。固定費の見直しを行うことで支出を下げるか、生活費の足しのために短時間でも働くことを検討したほうがいいかもしれません。 ■単身世帯の場合 単身世帯の平均支出額は15万7673円となっており、年金20万円でカバーできる形となっています。ただし突発的なけがや病気の際、介護が必要になった際の費用を考えておく必要があります。支出の見直しを行うことで、充実した老後生活を送りましょう。
退職金1500万円と1ヶ月の年金20万円で生活していけるかどうかは世帯によって異なる!
今回は、退職金1500万円と1ヶ月の年金20万円で生活していけるのかについて解説しました。定年後の平均支出額を定年退職後の生活の参考にし、さらに固定費の見直しを行うことで、余剰資金の確保に努めたほうがよいでしょう。 出典 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態 総務省 2023年家計調査報告[家計収支編] 2023年(令和5年)平均結果の概要 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部