昔あった「1円スマホ」って今はもうないのですか? 携帯を買い替えたいのですが、できるだけ“安く”済ませたいです。機種などこだわらなければ大丈夫でしょうか?
携帯電話は性能の向上に合わせて端末代が高騰し、人気のiPhoneの最新機種だと20万円を超えるものもあります。 一方、端末の性能をそこまで求めない人からすると、端末代を安く抑えられる、かつての「1円スマホ」で十分だと考える人もいるかもしれませんが、最近ではあまり見なくなりました。 本記事では、1円スマホを含め、携帯端末代を安く抑えるポイントについて解説します。端末代を安く抑えるときに注意すべき点も紹介します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
1円スマホはなくなったわけではない
結論としては、1円スマホがなくなったわけではありません。現在の状況を正しく言うと、高額な端末を過度な割引によって安く販売することを規制している状況です。この規制強化につながることとなった過去の法改正について解説します。 ■2019年10月の法改正の内容 1つめのきっかけとなったのは、2019年10月に施行された改正電気通信事業法です。改正の目的は、端末代の極端な値引きをなくすことで、端末代の値引きに頼らず、端末市場における会社間の競争を促し、市場が活性化することでした。 具体的には、通信契約と端末購入をセットにすることによる端末代の値引きが、上限が2万円に設定されました。 ■2023年12月の法改正の内容 先ほど紹介した法改正により、一定の効果は見られたものの、端末の購入のみの場合は規制対象外となることを利用した、いわゆる「白ロム割」と呼ばれる端末代の値引き行為が広がりました。 端末を安く購入して高値で転売する問題に発展したため、2023年12月に再度法律が改正され、以下の2点が改定されました。 ・白ロム割を規制対象に加える ・割引額の上限は、端末代が8万円超の場合は4万円、4万円から8万円の場合は端末代の50%、4万円以下の場合は2万円とする
端末代を安く抑えるポイント
端末代を安く抑えるためのポイントはさまざまありますが、その中から以下の2点を紹介します。 ■今でも購入できる1円スマホを利用する 先ほど紹介した通り、1円スマホが法律で禁止されたわけではありませんので、もともと本体価格の安い端末を割引額の上限範囲内で値引きされた1円スマホを購入することは可能です。 例えば、2024年8月には、ワイモバイルが10周年大特価キャンペーンとして、次の機種を1円に値引きして販売していました。 ・moto g53y 5G 2万1996円→1円 ・moto g64y 5G 2万1996円→1円 ・Libero 5G IV 2万1996円→1円 ・AQUOS wish3 2万1984円→1円 最新機種ではありませんが、端末の性能をそこまで気にしない人は検討してみると、自分に合った端末をお手頃な値段で手にいれられるかもしれません。 ■分割払いを利用した端末購入プログラムを活用する 例えばSoftBankには、iPhone15Pro 128GBを月々3円(年間36円)で購入できる「新トクするサポート」という端末購入プログラムがあります。これは端末代を48回分割払いに設定し、1年間経過後に端末を返却することで13回目以降の支払いが免除される仕組みです。 安く見える一方で、このオプションの利用料が1万2100円かかることや、1年間利用している間は、あんしん保証パックサービスに加入する必要があり、その利用料が月1740円(iPhone15Proの場合)かかるなど、実質的な端末購入代金には注意が必要です。 ただし、最新機種を比較的安く利用できますので、端末の返却に抵抗がなければ検討する余地があるプログラムです。