「声をあげて27年、本当に長かった」被害訴え続けた宮城県内最後の原告が和解成立 弁護団「いくらお金をもらっても人生は戻ってこない」
東北放送
これで宮城県内全ての裁判が終結したことになります。旧優生保護法のもと不妊手術を強制されたのは違憲だとして国に損害賠償を求めていた県内に住む70代の女性の裁判は31日、仙台高裁で和解が成立しました。30年近く被害を訴え続けてきた女性は「もっと国に早く被害を認めてほしかった」と話しました。 【写真を見る】「声をあげて27年、本当に長かった」被害訴え続けた宮城県内最後の原告が和解成立 弁護団「いくらお金をもらっても人生は戻ってこない」 飯塚淳子さん(仮名): 「声をあげて27年、本当に長かった」 この裁判は、県内に住む70代の飯塚淳子さん(仮名)が、旧優生保護法のもと不妊手術を強制されたのは違憲だとして国に損害賠償を求めていたものです。飯塚さんは一審の仙台地裁と二審の仙台高裁で敗訴しましたが、今年7月、最高裁大法廷は旧優生保護法を違憲としたうえで国の賠償責任を認め、飯塚さんの仙台高裁判決を破棄し、審理を差し戻しました。 これを受け31日、仙台高裁で2度目の協議が行われ、和解が成立しました。 優生保護法被害全国弁護団 新里宏二共同代表: 「いくらお金をもらっても人生は戻ってこない。だけど一つの区切りとしてきょう和解が成立した」 飯塚淳子さん(仮名): 「もっと早く国から認めてほしかった。今も苦しいです。おかげさまできょう合意できましたので本当にありがとうございました」 これで2018年に始まった旧優生保護法を巡る県内の裁判は全て終結したことになります。
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