【解説】今後、大地震が起きる可能性は… いつまで備え? 帰省は? 南海トラフ「巨大地震注意」
日テレNEWS NNN
8日、宮崎県日南市で最大震度6弱を観測した地震。今後1週間程度、巨大地震への注意が呼びかけられ、備える動きが広がっています。社会部災害担当・中濱弘道デスクが解説します。 ◇ 山崎誠アナウンサー 「南海トラフ地震が最大クラスで起きてしまった場合、地図に赤色で示されているところが震度7、オレンジ色のところが震度6強を示しています。東海から九州にかけて、強い揺れになることが想定されています」 「南海トラフ地震は高い津波がすぐ来てしまうことが特徴で、想定される死者数は最大で32万3000人。これは、あの東日本大震災の約17倍に相当します」
山崎アナウンサー 「8日に『巨大地震注意』の情報が出されましたが、南海トラフ地震がどの程度の確率で起きるのかは、分かっているのでしょうか」 社会部災害担当 中濱弘道デスク 「確率でどのくらいかは分からないんですね。ただ、世界的に過去の事例をみると、次のようなことが分かります」 「1904年から約110年間で、正確に地震の規模を示すことができるモーメントマグニチュード(Mw)7.0以上の地震は1437回起きました。この後1週間以内に、震源から50キロ以内でモーメントマグニチュード7.8以上の地震が6回起きています」 「では国内ではどうだったかというと、2011年3月9日にマグニチュード7.3の地震が宮城沖で起きました。その2日後に同じ領域で、今度はマグニチュード9.0の超巨大地震、いわゆる東日本大震災が起きたんです」 「こうした過去の経験と、今回の地震を照らし合わせた結果、検討会は巨大地震が起きる可能性が平常時より数倍高まったと評価しています」 山崎アナウンサー 「必ず起きるというわけではなく、相対的にみて可能性が平常時より数倍高くなったということですね」
山崎アナウンサー 「注意は必要だと思いますが、どういったことが今、必要でしょうか」 中濱デスク 「政府は、事前の避難は必要ないと話しています。ただ、今やるべきこととしては、日頃からの地震への備えを再確認、再点検してほしいと呼びかけています」 「そして、今後地震が起きてしまった場合には、津波なども来るかもしれません。すぐに避難できる準備を、1週間程度は続けてほしいとしています」 忽滑谷こころアナウンサー 「地震への備えも常日頃からしておくのがベストだと思いますが、 1週間の目安というのは、何もなかったら解除されるものなんですか?」 中濱デスク 「気になりますよね。実は大雨警報や気象警報と違って、解除というのはないんです」 「いわゆる大きな地震が起きると、この直後の数日以内や1週間程度以内に続けて地震が起きることが多いのですが、日にちがたってくると、その確率は減っていきます。ただゼロになることはありませんので、その後も地震への備えは続けてほしいと呼びかけています」 山崎アナウンサー 「政府は“事前の避難必要なし”と、巨大地震注意に関しては呼びかけていますが、8日の地震を受け自治体が避難情報を出している場所もあると思います。このあたりはどうしていくべきでしょうか」 中濱デスク 「政府は避難情報は出していませんが、自治体の情報については、高齢者の避難などをやるところが出ているので、自治体の避難情報に従ってもらえればと思います」 山崎アナウンサー 「広域としては事前の避難が必要なし。ただ、各自治体にも従っていくということですね」 山崎アナウンサー 「そして『発生時、すぐ避難できる準備を』ということですが、具体的にはどういった準備があるでしょうか」