メジャー挑戦「村上宗隆」に“最強の助っ人” 「交渉で負けたことがない」スゴ腕代理人の素顔に迫る
準備は万全
そもそも、メジャーリーガーの代理人は25人のロースター枠に入っている選手2人と契約すれば、弁護士などの資格を持っていなくてもメジャーリーグ機構に認めてはもらえる。とはいえ、選手側からすれば、交渉の実績のない者に自分のキャリアを預けることはできない。だが、米ドラフト会議で上位指名される大学生、高校生にはすでに代理人が付いている。マネジメント会社のスタッフがスカウトも顔負けの情報網とフットワークで全米を駆け巡り、在学中に契約を結んでいるそうだ。 「中南米で開催されるウィンターリーグにはメジャーリーグとの契約を勝ち取ろうとする無名選手も集まってきます。それと同様に、有名マネジメント会社やこれから大きくなろうとするエージェント会社のスタッフも現地入りし、若い未契約選手を探してスカウティングをしています。また、クロース氏のように元選手で大手マネジメント会社に再就職した人は少なくありません」(同) その意味では、クロース氏もジーターとともに階段を上っていった成功者なのだろう。私生活では公立の難関校・ミシガン大学の卒業で、夫人は「ミス・ミネソタ」にも選ばれたジャーナリストのグレッチェン・カールソンさんだ。 「21年オフ、フレディ・フリーマン(35)がブレーブスからドジャースに移籍した直後、FOXスポーツラジオの司会者が『クロース氏はフリーマンにブレーブスからの最終オファーを伝えなかった』とツイートしました。クロース氏とフリーマンは言った、言わないの大喧嘩となり、関係も終了となりました。後日、司会者が『私の誤報でした』と双方に謝罪しましたが、クロース氏の怒りは収まらず、訴訟に発展しかけたんです。エクセル・スポーツ・マネジメントのスタッフが宥め、大ごとにはなりませんでしたが」(現地記者) 22年オフに3年契約をヤクルトと結んだ村上が“フリー”となるのは25年オフ。具体的に動き出すのは少し先になるが、代理人の準備まで終わったということはヤクルト球団も応援しているからにほかならない。メジャーリーグ挑戦の準備では佐々木朗希のほうが遅れているようだ。 デイリー新潮編集部
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